第15話
カードゲームで遊ぶのが終わったカク◯ムちゃんたち四人は、一斉に立ち上がりました。
そして、まずアル◯ァポリスちゃんからマグ◯ット!ちゃんに質問をします。
「つまり、私のようにインセンティブ機能で投稿者を支援したいって事?」
「いいえ、より細かく作者に利益が還元されるようなシステム……投げ銭です」
「なんだ、要するに活字版のユーチューバーを生み出したいだけか……」
カク◯ムちゃんが身も蓋もない事を言い出しました。
マグ◯ット!ちゃんは少しだけ怒ったのか、ムッとした表情をします。
「一緒にしないで下さい」
カク◯ムちゃんはマグ◯ット!ちゃんの言葉に耳を傾けずに、自分の考えを語り続けます。
「あのねえ……あれは世界一のユーザー数の規模を誇る大手の動画投稿サイトだから出来る技であって、中小規模のサイトがやっても、その投げ銭だけで小説の投稿者が食べていけるような利益を還元できるはずが無いでしょう? 今時、十円や百円を投げて貰ったくらいで喜ぶ人がいるわけが……」
「ちょーでんじーなーげーせーんー」
マグ◯ット!ちゃんがカク◯ムちゃんに向かって硬貨を投げました。
「うわあい! 五百円玉だあぁっ!」
カク◯ムちゃんは喜んで硬貨に飛びつきます。
しかし、五百円玉は操られているかのように彼女の手をすり抜けて、頭の天辺を何度も何度も叩き始めました。
「あいた! ちょっ!? やめっ! あいたたたっ!」
カク◯ムちゃんは、うずくまると両手で頭を抑えて痛がります。
「戻れ、投げ銭」
五百円玉はマグ◯ット!ちゃんの手の中に帰りました。
「きったねぇぞ、おまえ! 一度は投げたんだから寄越しやがれ! けちんぼ!」
痛む頭を押さえながらカク◯ムちゃんは、マグ◯ット!ちゃんに抗議をしました。
「みっともないわねえ……五百円玉一枚で……」
エブ◯スタちゃんは、そんなカク◯ムちゃんを呆れ顔で眺めて呟きました。
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