第18話 3人で楽しむ。

 俺は学校から駅から比較的近い、複合施設の勉強施設で勉強した後、これからボウリングしようと思った。


優真ゆま。ボウリングしようか?」


「うん、やろう。」


 俺と優真ゆまは勉強しながら、優真ゆま水鶏奈くいなの胴体と共にボウリング出来る環境にある事が非常にありがたいと思うと凄く嬉しかった。

 彼女達とボウリングを楽しむことは非常に大事じゃないかと思うから。

 水鶏奈くいなの声が頭部がない事で聞こえ無かった事は少し寂しい…。


 けど逆に、水鶏奈くいなの頭を失ったからこそ彼女の大事さを俺も優真ゆまも分かるかもしれない。


 頭がないから人の内面で判断する状況にならざるを得ない俺達にはあると思っていた

 何故なら胴体少女は様々な欠点もあるけど、利点もかなりある。


 まず、彼女達の身体を大事にすると幸運を呼ぶ点だ。


 何故なら、彼女達は頭部がないからこそ容姿や外見で判断せず、中身で判断する人が増える事を俺は理解しているからだ。

 そして何よりも、死なないからこそ、少子化対策にもなる事、冒涜したら男性が呪われる事から犯罪率や違法労働率が非常に減少している事だ。

 それ故に、俺は彼女達を大事にすれば幸運を分けてくれると感じた。


 しかし、欠点として胴体少女は頭がないからこそ、長時間労働の対象にもなりやすい傾向も多々ある。


 そして、長時間労働を続けているとそれを強いた上司の男性が心臓発作でなくなるなどの事件も増えている事から長時間労働を控えて身体を手入れするなども上司の仕事になりつつあるのは至極当然だ。

 故に胴体少女が人殺しになる事も充分にあり得る。


 それは胴体少女を酷使して恩を返せない人間は呪い殺されても構わない姿勢が明らかになっているからだろう。


 だから、俺は水鶏奈くいなを守ろうとしたいのは彼女を辛い思いさせたくない他に彼女を酷使して呪い殺される人を絶対に生み出してほしくない思いがあったからだと感じたからだ。


 だから、水鶏奈くいなを守れるなら絶対に守ってあげたい。

 彼女が首を失った後でも辛い思いをするのはまっぴらごめんだし、彼女を殺人者にもしたくないから…。


 だから、俺は優真ゆまと共に彼女とボウリングをやってしっかりと楽しませてようと思った。


優真ゆま。お前、ボウリングは出来るかい?」


「うん、私は平気だよ。」


「そうか。それなら良かった。」


 俺と優真ゆま、そして水鶏奈くいなの3人でボウリングを楽しんだ事で凄く楽しくなっていた。


 すると、俺は水鶏奈くいなの声を聞こえ始めた事で…、


「なぁ、優真ゆま水鶏奈くいなが楽しんでくれてありがとう。と聞こえていたぞ。」


「そうか。耕哉も聞こえるんだな。実は私にも彼女の声が聞こえて凄く楽しかったぞ。」


 確かに水鶏奈くいなの声が聞こえてくるな。

 もっとも彼女の頭は今はないが、俺と優真ゆまには彼女の天の声が聞こえて一安心した…。

 そして、ボウリングが終わった後、今度はゲームセンターでフィギュアを取るゲームを楽しんでいた。


「おぉ、耕哉君。一発でアイメが向かう!!のチェル公のフィギュアをゲットしたか。」


「あぁ、この押し出しゲームは難しいけど、簡単でな。まず、狙った場所の把握をしてそれから3回位は確認してそして4回目で景品を入手すれば簡単に出来る。」


「へぇ~。耕哉君は凄い事をやるな。」


「でも、一回、入手すると実は1~2回で簡単に入手できる方法があるんだけどね。」


「ふふっ。やっぱり耕哉君は凄いな。でもそういう姿勢だからこそ、私は凄く面白いなと思うから安心してね。」


「そうだね。」


 俺と優真ゆま水鶏奈くいなはそれぞれこの押し出しゲームをやった。

 すると彼女が、このゲームをやろうとしていた。


水鶏奈くいな。大丈夫か?」


 水鶏奈くいなが頷きながら、これからゲームをやろうとしている。

 まるで、このゲームが得意なような感じの印象を受けたのでこのゲームをやらせた。


 すると…、


「嘘。『ラグナライブ』の鳴尾結なるお ゆいのフィギュアを簡単に取れるなんて凄いな。」


 水鶏奈くいなが嬉しそうに頷きながら本当にこれで良いと感じた。


「でも、水鶏奈くいな。アンタは凄いね。頭部を失ったので胴体は未だに生きていける生命力の強さもそうだが、なんか凄く運の良い持ち主じゃないかと思うと私は凄く嬉しいよ。」


 彼女が水鶏奈くいなを褒め讃えると首がなくても彼女の身体、特に心臓や腸の鼓動が何時もより凄く活発的に嬉しく感じた。


「なぁ、優真ゆま。俺とお前には水鶏奈くいなの心臓や腸の音が聞こえるよな。」


「うん。耕哉君。私にも水鶏奈くいなの心臓の音が聞こえて何よりだよ。だから、私と耕哉君しか聞こえない音を聞こえた事は凄く嬉しいと思うよ。」


「そうか。確かに、この鼓動は俺と優真ゆまだけにしか届かないかもね。」


 彼女の声は俺と優真だけにしか届かないと思うのは嘘なのは確実として水鶏奈とやり取りすると俺と優真に伝わるのは本当だと感じた。

 それは彼女が首を失ったから相手と伝わるときは特殊なテレパシーで相手に伝えて凄く安心出来る環境を整えた思惑があると俺は感じた。

 それ故に俺は彼女の身体を大事にする意気込みがあっても良いと感じた。

 彼女を守る為にも…、


 そして、彼女を人殺しにさせない為にも俺と優真ゆまの役割が非常に大事だと感じた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る