第2話 胴体少女の頭部告別式。
そして、俺は彼女のお
綺麗な死を迎えた頭部とは裏腹に、いまだに生き続けている胴体が近くにいる事を実感できる。
それは、彼女の胴体が頭がなくした事で凄く悲しんでいる様に俺は思えた気がしてならない。
当然、死を迎えたのは頭部だけで胴体は未だに生かされた事を考えると
何故なら、頭だけ死んで身体は生かされる事は、もう頭は二度と元に戻らないので、胴体が生き続ける事を表すからだ。
そして胴体の方は口で返答出来ないので、相手に何をされるか分からない状況から凄く不安なのだろう。
特に女性は科学の進歩で頭部だけは死ぬことができても胴体はずっと生き続ける状況が後を絶たない。
自殺したら、首と身体は離れ離れになり、身体の方は永遠に生き続ける。
当然、胴体は遺骨になれず、老いや死、閉経なども奪われる。
そんな状況だから俺は彼女が悲しんでいる様子が容易に理解出来るのだと想像できた。
そして
つまり、身体の臓器、特に腸や子宮が脳に代わる脳機能を得た代わり、脳が役立たずになった状態を非常に怖いと思いつつ、彼女の身体を俺は悲しませない様、俺は彼女の身体を抱きしめた。
…
俺はどうして彼女の胴体が首を失ったにも関わらず、温かい胴体に俺は余計に泣けてきちゃった。
そして俺は彼女に胴体がジェスチャーしている様子に俺はそれを見て何か返答しようと思った。
「えっ。お前自身の頭と体はもう、二度と結合できないのか?」
っと話しながら、水鶏奈の胴体は凄く頷きながら凄い説得力を出していた。
彼女は頭部がない分、喋る事が出来ない。
しかし、喋れない中で彼女の胴体は手話しながら、俺に何かを話そうとしている事は理解できた。
「えっ。お前の頭が遺影だけしか見れなくても胴体はずっと残るから大丈夫だと俺に問いかけたいのか?」
そんな貴様を見ると俺は凄く羨ましくて堪らない。
頭はこれから火葬されて遺骨になるが、胴体はこれからも肉体や内臓が残りながらずっと生き続ける。
それに
すると、
「
俺は医学の勉強をしていたから分かるが、心肺停止しても心臓は再生するが、脳が死んだら二度と再生しない。
それはくも膜下出血で亡くなった人の多くは脳死しても心臓が動いている事例が多い事を俺は知っているし、心臓は再生しやすい臓器だと俺は知っているからだ。
だから冷凍保存する際には頭でなく胴体のみを保存する事で新しい頭が来た際に、その身体と頭を受け入れる事で再生できる事を俺は知っていた。
それに胴体のみの冷凍保存は、頭部や全体と異なり割安で済む。
何故なら、身体は本人と証明できるものがなくても同意可能な点にあるからだ。
ましてや女性なら男性よりも割安で胴体のみの冷凍保存も可能な上、40歳未満なら更に安くなる。
だから、俺は彼女の胴体に抱かれながら、彼女の胴体の体温や感触を感じて、これからも彼女の胴体と共にずっと過ごして行きたいと思った。
…野町君。
はっ、
それが何を連想すると思いながら、俺は
それにしても彼女の胴体は頭部と異なり死臭がしてこないし、生きた人間の汗もするから、頭と体で生死の明暗が分かれたのは何よりも皮肉だった。
だから、翌日。頭とちゃんとお別れしような。
***********
翌日…。
俺は
ダイヤモンドには3gの髪があれば簡単に生成できる。
何故なら、ダイヤモンドは炭素で出来ており、彼女の身体の一部をダイヤモンドとして残す事で彼女の身体は安心して自分に頭部があった事を思い出せる。
だから、俺は告別式が終わった直後に彼女の頭部から髪の大部分を断髪し、それから彼女の頭部は火葬させる事にした。
そして、髪の一部は後日、ダイヤモンドとして作られ、無事に塚口家と俺に届けられた。
当然、俺の分はペンダントなので9gのダイヤモンドをペンダント上にして返される。
それは
「では、告別式を終えたので野町耕哉君に彼女の頭部を断髪して、後日、遺族にはダイヤモンドとしてお返しします。」
「分かりました。俺がきちんと彼女の髪を断髪してきちんとそれを遺族の資産にします。」
俺は
「終わりました。」
「では、これが
こうして、俺は断髪され坊主頭になった
そして火葬場に到着してから彼女の頭部は火葬され、遺骨となって帰ってきた。
凄く綺麗な頭の遺骨だと俺は薄々、感じながら、彼女の胴体は未だに生きている事は、彼女の胴体は頭の遺骨と直面する辛さを味わうのは間違いないと実感した。
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