第3話 遺骨になった頭部と肉体が残る生きた胴体。
改めて俺は
改めて拝見すると彼女の頭部の遺骨は凄く綺麗な状態で残されている。
細かく割れる訳じゃないが、頭部の骨を丸々残る状態を見て、肉体が残る胴体と改めて比較してみる事にした。
「なぁ、
すると、
「
けど、頭のない彼女の胴体の体温は頭があったころより凄く暖かくて癌細胞が生かす余地がない状態まで健康な身体になっている事を考えると、頭部と胴体が離れ離れになってから、彼女の胴体の生命力の強さに改めて思い知らされた。
「耕哉君…。」
「
「
「そうですね。
「
「そうだね。俺は高校生だから泣くのを堪えたけど、これが身内で小学生ならきっと頭が死んだら悲しむのは当然だと思いますね。何せ、からだの一部が死んでも身内が悲しむのは変わりないから…。」
俺は
そして
「野町兄ちゃん。」
「どうした?
だから、
現に、頭部の死とは裏腹に胴体は未だに残る状況に
だから俺は、
「なぁ、
「野町兄ちゃん。僕は姉ちゃんの遺影と生きた胴体を見るとどういう状況になのか、頭が混乱して分からないよ。」
「そうか。それで、
俺は
「
…ドックン。ドックン。
頭部がない状態でも鼓動している
「うん、野町兄ちゃん。確かに僕の右腕から姉ちゃんの生きた心臓の音がして安心してきた。」
「あぁ、
「うん、ありがとう。野町兄ちゃん。」
「野町さん。ありがとうございます。貴方のお陰で
「あぁ、俺が出来る事は非常に限られているが、それでも俺が出来る事なら極力、
「ありがとうございます。野町さん。」
「あぁ…。」
俺はこうして
「
「うん、ありがとう。耕哉兄ちゃん。」
俺は
「なぁ、
俺は言葉が喋れない
すると、
どうやら
頭部はないけど、身体は耳に代わるもので聞いていたから、何よりも安心出来ると俺は思った。
だから、彼女が胴体だけの存在になったとしても俺は彼女が無事で何よりも安心できたと感じた。
だから、
例え、俺の両親から非難されようとも、俺は説得させて見せるから。
だから、
俺はお前の頭がなくても大事にしてやるから安心しろ。
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