22話 2日目
「ふあぁぁ…ん?」
まだ6:00か…いつもより早いけど今から寝ると寝坊しそうだな…なんかで時間つぶすか
「あ、久礼も起きたんだな!」
「高松か、あまり声大きくしないどけよ?」
「わかってるって。」
まあわかってるならいいや。えーと奈平鉄道の運行状況は〜っと…え?奈平環状線運転見合わせ?昼くらいまで続く?まじで?他は…大丈夫そうか。よし、先に朝飯食べに行ってついでに先生に迂回路話しとくか。
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ふう。朝飯はバイキング形式だったんだ。んで、先生は…っと。
「先生!」
「どうした久寿川?」
「奈平環状線が事故って運転見合わせらしいので新幹線で迂回したいんですけどいいですか?」
「まあ周りのやつのお金も考えて、だな。」
「それさえあればいいですか?」
「まあいいが、どういうルートで迂回するんだ?」
「奈平からまず新幹線で
「わかった。他の先生にも伝えとくぞ。」
「ありがとうございます!」
よし、許可は取った!
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「みんな集まったか?」
「うん。だけど…」
「ナヒカンが止まったことだろ?あれどうすんだ?」
「みんな余分にお金は持ってきた?」
「まあ母親からなんかあった時のために諭吉渡されてるが…」
みんな不安そうな顔してる…そりゃそうだよな、予定にない行動をしようとしてるんだから。
「よし、じゃあその金で新幹線課金だ!」
「ってことは…」
「今度は出伝市から新東野を出束線でいくんだな。」
「よし、じゃあ奈平駅に向かうか!」
「「「おー!」」」
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[本日も奈平新幹線をご利用いただきありがとうございます。この電車はなひら306号
みんなテンション上がってるなぁ。中にそれを隠そうとしてる人もいるけど。笑いをこらえるのがつらい。
「まさかまた新幹線に乗るとはな。」
「ナヒカンにも面白そうな駅名がいっぱいあったのになぁ…」
「ま、こればっかりはしょうがないだろ。」
[まもなく、奈平城下、奈平城下。奈平城下の次は
「昨日の朝来た道を戻るような感じなんだな。」
「そうなっちゃうね。景色的には代わり映えしないけど、通過の駅をこの速さで見て特定する楽しみがあるからいいよね。」
「それはお前だけの楽しみじゃね?」
「ぐっ…そう言われると反論できない…」
[次は覇蘇市に停まります。 The next station is Wasoshi.]
「はぁ…やっぱり『わそし』っていう読み好き…」
「お前って変な読みの駅名好きだよな?ってことは『とつてし』も好きなのか?」
「もちろん!当たり前じゃん!」
[まもなく、覇蘇市、覇蘇市。覇蘇市の次は
[お客様にご案内です。奈平環状線はただいま西咸束駅での人身事故の影響により全線運転を見合わせております。ご迷惑をおかけしております。]
「ナヒカンってどこか折り返せる駅ないのかな?」
「いや、多分あるんだろうが俺は知らないな…久礼は?」
「いや、僕は駅名にしかもともと興味ないから配線とかってなると無理…」
[次は出伝市に停まります。 The next station is Totsuteshi.]
「あ、そうそう。昨日の上沢先生すごかったよな!」
「かっこよかったよね!あんなに身体能力高いなんて憧れるなぁ…」
「あんな耳と尻尾、僕にもあればなぁ…」
[まもなく、出伝市、出伝市。出伝市の次は
「お前は通常運転だな。よし、乗り換えるぞ!」
「今度こそ出束線だね。」
「出束線も位置がものすごい駅がなかったっけ?」
「ああ、川の真下にある駅だな。」
[次は
「それってどこだったっけ?」
「え〜っと…確か…そう!中境町と南東方だ!」
「あれ、二つあったんだ…じゃあ通路が長いのってどっち?」
「南東方、だな!」
[まもなく中境町、中境町。The next station is Naka-sakaimachi, DB-04.]
「そっか、…南東方か。」
「なにそんな落胆してんだよ。」
「いや落胆なんてしてないよ。ただうろ覚えだっただけ。」
[次は
「前は地上だったから景色みれたけど地下鉄だからつまらないな…」
「じゃあ境町線に乗り換える?」
「歩くのはちょっと…」
「えぇ…」
[まもなく元境町、元境町。奈平鉄道境町線はお乗り換えです。The next station is Moto-sakaimachi, DB-03.]
「そういえば境町線って
「まあその先も行くけどね?」
「ほぼ直線で結んでたよね?」
「確かにそうだけど、それがどうかしたの?」
[次は
「この出束線って出伝市駅と元境町駅、新東野駅を結んでるよね?つまり…この区間すごい蛇行してない?」
「そう言われてみると確かにな…なんか裏のものでも絡んでるのか?」
「いやそんなことないと思うけど。」
[まもなく南東方、南東方。The next station is Minami-Tōho, DB-02.]
「ここが言ってた駅か…降りてみたいけど…我慢しないと境町線に乗り遅れる…」
「境町線ってそんなに本数少ないの?」
「まあ単線だしな。」
[次は
「もう終点か…」
「思ってたより短かったね。」
「まあこれより長いのをこれから体験しに行くからな。」
[まもなく新東野、新東野、終点です。東方線、奈平鉄道
「東方線に一駅乗らないとだな。」
「早く乗り換えよ!すぐそこだよ!」
「出束線は連絡通路にホームがあるのか。」
[次は
「やっと境町線に乗れるんだね!」
「はいはいうるさい少し静かにしような。」
[まもなく東方境、東方境。奈平鉄道境町線、境町線支線はお乗り換えです。The next station is Tōhō-sakai, DB-03.]
「ここには連絡改札があるんだな。」
「この駅で境町線は支線と分かれるけど乗り間違えないようにね!次来るのは…乗っていいみたいだね!」
[次は
「この区間は地下なんだ…」
「境町線ってそんなにすごいのか?」
「すごいっていうか…なんていうか…周りの風景が綺麗ってことで有名なんだよね。じゃなくても好きだけど。」
[まもなく黒花利東、黒花利東。松前鉄道
「なんでここだけ黒花利東にしたんだろう…?松鉄境町でいいのに…」
「『境』がつく駅が多いから聞き間違いを減らすためにできるだけ減らしたんじゃないかな?」
確証はないけどね?
[次は
「あ、あっちになんか駅見えるよ!」
「あれもしかしなくても夏板駅じゃない?」
「『北夏板』と『夏板』って結構近いんだな。」
[まもなく北夏板、北夏板。The next station is Kita-kaban.]
「『周りの景色がきれい』って言ってたけど森しか見えないじゃん。」
確かにそうだね…でも多分これからだと思う!ネットで見たのは間違いじゃないはず!
「こ、これからだよ!すごい地形が見れるんだって!」
「本当か?まあ期待しないでおくが。」
[次は
「あれ、ここ
「去府市はもっと東だろ?てかもう去府市は石山市に合併されたからもうないぞ。」
「そっか…ってあれ!あの地形だよ!」
「なんだあれ!山に隕石かなんかぶつかったのか?反対側まで見えちゃってるじゃないか!」
「ね?あそこに登る人とかも多いらしいよ?」
「あれ登山する人はあんな細いところを通っていくんだね…僕には無理…」
「というかここだけ駅間すごい長いんだな。」
「でもこんなにのどかなの僕好きだよ。」
[まもなく南石山、南石山。The next station is Minami-isama.]
「ここら辺は広大な平原が広がってるんだね。」
「鉄道が通ってなかったから全然気にしてなかったけどな。」
[次は
「新石山ってどこかで聞いたような…どこだっけ?えぇ〜っと…」
頑張って思い出して!…ヒントくらいあげようかな?
「次のアナウンス聞けばわかるかもね!」
言って思ったけどこれヒントとして成り立ってるのかな…?
[まもなく新石山、新石山。奈平新幹線はお乗り換えです。The next station is Shin-isama.]
[新石山駅は新路線が停まるホームを建設する為一部通路が狭くなっております。ご通行の際はお気をつけください。]
「そうだ!奈平新幹線だ!」
「てか新路線できるんだ…」
「どんな路線できるかみんなで考えてみない?」
「そうだな、まず新石山を通ることは確実だろ?」
[次は
「そこからどっちに伸びるんだろう?」
「西に向かって
「いや、東に行って新幹線と並行させるのもあるんじゃないか?」
[まもなく去府境、去府境。駅名鉄道
「ここで
「あの路線と並行しているね。あれは何線なのかな?」
[次は
「
「だったら
[まもなく石山原、石山原、終点です。駅名鉄道線はお乗り換えです。The next station is Kyō-sakai.]
「去府境で乗り換えるの難しいし始発じゃないから座れないかもしれないからね。じゃあ乗り換えるよ!」
[本日もUM駅名鉄道をご利用いただきありがとうございます。この電車は
「もう一回
「去府境駅って川のギリギリにあるんだね。」
[次は
「この区間は石山台地と並行…というかその中を通ってくんだな。」
「へぇ、境町線と離れたあとは東の方へ向かうんだな。」
[次は
「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!!!」
「お前一体どうしたんだ!いきなり体をくねらせて!お腹でも痛いのか?」
「どうせ難読駅名を聞いてその音の尊さに悶絶してるんだろ?」
「正解!さすが岸玉!」
「な?」
[次は
「ここら辺は湿地帯なんだね。」
「てか在来線には珍しく結構高いところを通っているね!」
「こんな高いところを通ってるって…あの
[次は
「あれが奈平新幹線の駅か。」
「結構景色が綺麗だね。」
「まあ高いところ通ってるからな。」
[次は
「ここは高山の上を通ってくんだね。」
確かにこんなところを普通の電車が通るっておかしいよね。って、ん?あれって…坂?結構急な坂d…って、ここ降ってくの!?
「うぉっ、結構急なところを降るんだな。」
「なんでそんなに動じないの?この坂結構急だよ!」
「あ、あそこに駅見えてきたよ!」
「楽翡翠染〜列年疎ってこんなに高低差があったんだな。」
[次は
「ここは平原…から森に入ってくのか。」
「次はなかなかに珍しい構造の駅だよ!ほら!」
[次は
「向かいのホームと高さにズレがあったね。」
「それにしてもすごい地名だな。『ダイヤモンド』て…」
[次は終点、
「もう終点か、思ったより早かったな。」
「駅数も多くて飽きなかったのもあるかもね。」
[まもなく
「ふぅ、やっと楽翡翠についたな。」
「緩行線と快速線、どっちに乗り換えるんだったっけ?」
「海夏線に直通する方に乗れば良いのか。」
「
「よし、じゃあ乗るよ!」
よし、座れた…はしゃぎすぎたからかな?少し眠いや。
「岸玉、
「ん、わかった。」
これで安心して寝れる…よし、寝よ。
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「おいっ、起きろよ!」
「…はえっ!?ここは?」
「もうすぐ
「えっ…?夏板?僕たち、
「お前なに寝ぼけてんだよ…」
「…」
えっ?ちょっと待って?あの鉄道旅行は全て…夢?まじで?
「あのさ、岸玉の親戚にカワイって人いる?」
「カワイ…??何言ってんだお前。」
どうやら思い当たるフシが無さそう…?
[まもなく
「なあ、岸玉?」
「なんだ?」
「今度、鹿宮に行こうよ。桜が綺麗なんだってさ。」
「まぁそれもいいけど…お前鹿宮まで繋がってる路線なんてまだないぞ?どうしたんだ?」
「あ、いや…でも、志都美が喜ぶかなって…」
「言ってる意味がちょっとよくわからないぞ…はしゃぎすぎだお前。もっと体力考えろ。」
「あははは…」
よし、よくわかんないけど寝れたし集合場所行こうか!
「先生!ただいま着きました!」
「おう!これで全員揃ったな、じゃあ新幹線に乗りに行くからな!ちゃんと静かについてこいよ!」
こうして秋季移動教室は無事に終了した。
「あああああ!
次章予告!
次章、僕は色々な駅を見に行く。
ついでにこのリベンジを果たしたいと考えている。本当にできるか…?それは見てのお楽しみ。
次回、冬の旅行編-1!次回も見てくれよな!
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