8話 友を探して27km

「はじめまして…吹浦ふくら 志都美しずみです…」

「志都美か!」

「あっ!牟礼も居るんだ!いぇーい!」

「いぇーい!」


「えっ?」

「えーっと…えっ?」

「「「「えええええええええええええええええええええ!?」」」」

「えっ?どういうこと?」


 なんでみんなそんなに驚いてんの?そんな驚くことある?


「あなたたち、どんな関係なの?」

「え?ただの幼馴染だけど?」

「そ、そうなのね…」

「牟礼がいるなら安心だね!よろしく!」

「任せとけ!」

「お、おう」


 岸玉が困惑してるところ初めてみたかもしれない…


「し、刺激が強すぎるよ…」

「そ、そうだな…」

「あんな志都美初めて見たわ…」

「おいお前ら、『平城山 松前』を探すって事忘れてないか?」


 わ、忘れてた…そんな話だったね。


「そうだったね、一応MR松前鉄道本社に入ることになるかもしれないからお父さんに話して社長には話通してもらっておこうか。」

「で、どうやって行くの?各停?快速?新幹線?」

「新幹線が良いわね。」

「今調べてみたけど、本社の最寄駅って唐檜とうひはら駅もしくは新唐檜しんとうひ駅みたいだね。」

「二個有るんだ…じゃあ本社って結構駅から遠くて違う平行路線の間みたいな感じなのかな…?」

「そうでもないみたい。その2つの駅は構内でもつながってるみたいだし新幹線の駅もどちらの駅にも出られるみたいだね。どっちから出ようか…?」

「このパンフレット見ると初期新幹線は唐檜が原に停まるみたいだからそこまで乗るようにお父さんに話しておくよ。ついでに駅名も唐檜が原だし唐檜が原から出ようか。」

「結局のところどっちでも良いんだがな。」


 行き新幹線か…なら!


「帰りは快速線でも良い?」

「え?なんで?」

「え?なんとなく…かな?駅名どんなの有るか気になるし…」

「じゃあ、そうしようか。あとあまり、人探し中は新幹線使えないから。砂利山川原から先はもうMR松前鉄道が保有してるから…」

「そうだね。そうするとあっちでは在来線しか使えないのか…」

「MR松前鉄道は路線が入り組んでる事で有名だぞ?迷わないか?」

「大丈夫。一応全路線の全駅の駅名や順番は覚えたから。」

「久礼お前あんな入り組んでるのを覚えるとかすごいな…ところで、人探しは予定とか立てないほうが良いんじゃないか?というか立てらないよな?」

「そう考えるとそうだね。行き帰りのその列車だけ決めてその他は決めないでおこうか。」

「じゃあ次会うのは駅名駅でだな。」

「てことで今日は解散!またね!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る