夏休み編

7話 夏の人探し

「テスト終わったー!夏休みだー!」

「そうだな!赤点ちゃんと回避したよな?」

「もちろんだよ!さぁ〜て、何しようかなぁ!」


 実はギリギリだったんだけどね?本当に良かった!


「ねぇ、みんなで旅行に行こうよ!」

「おぉ、そりゃいい案だ。さて、どこに行こうか…?」

「と言っても、あまり旅行出来るような遠いところってないよ?てか巌根は大丈夫なの?忙しくないの?」

「大丈夫だ。それより遠くに行くにも車しか使えないし…」

「心配ご無用!今駅名駅が工事してるでしょ?あそこにそろそろ新幹線ホームができるんだ!さらに快速線専用ホームもできるんだ!」

「ええっ!?駅名線と駅鯖えきさば線しかないこの鉄道に!?駅名線は駅西から駅東までの3駅しかないし駅間もそんな長くないし…」

「駅鯖線といっても南鯖名から北駅家までの5駅しかないから新幹線や快速線作る意味なくない?」

「いや、その駅鯖線が延伸するんだよ!」


 え?駅鯖線が延伸?どこまで?


砂利山川原ざらまがわら駅まで伸ばすんだ!さらにその駅を通っている『初期新幹線』も延伸してくるんだ!とりあえずこの関係のパンフレットをお父さんからもらったからみんなに配ろうか。」

「うーん?なになに?砂利山川原…ってここか。峰唐蓋みねからふた県の黒花利くろかり市の北あたりにあるんだな…ってこんな遠くまで行くのか!?」

「その『砂利山川原駅』ってなんていう名前の会社の駅なの?」

「うーんと、MR松前まさき鉄道って書いてあるね。」

「松前…まさか!?」


 どうしたんだろう?そんなに動揺して。巌根らしくないなぁ…


「なぁ石動、その会社の社長の名前ってなんだ?」

「お父さんと結構仲よかったなぁ…あの人そういえば『平城山 松前』って言ってたっけ?背は岸玉くらいあったけど肆くらいの体格だったな…」

「それって本当か!?」

「多分。自信はないけど。」

「じゃあ確かめに行ってもいいか?」

「うん!いいんじゃない?」

「もし『平城山 松前』という神聖な名前を穢すようなやつだったらただじゃおかないからな…首洗って待ってろよ…」


 いや流石に同姓同名いるかもしれないじゃん。確かにその苗字珍しいけど。


「巌根、顔が怖くなってるぞ。」

「あ、すまんすまん。」

「じゃあ、そうしy「ちょっと待った!」


 うわっ…って稲梓さんか…


「あんたたちだけで行と何しでかすかわからないから私もついて行くわ。」

「また女子一人だけだけど大丈夫なのか?」

「心配しないで。私の親友も連れて行くから。おーい!」

「はじめまして…」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る