1話 獣研…?

 さて、入学して最初のイベントといえば部活勧誘。まぁされる側なんだけど、ここでは冊子にして配られるみたい。

 今年は何部にしようかな…?中学では運動苦手なのに運動部入っちゃって案の定足引っ張って「蒸れクズ」とか言われちゃったからトラウマなんだよな…

 文化部で一番大きいのはやっぱり鉄研か…学校名に「駅」が付くくらいだもんな…

 次は吹奏楽か。まあここまでは妥当か…次これなんだ?


獣研じゅうけん…?


「今年できた部みたいだね。」

「うわっ!びっくりした…またお前か…お前リサーチすごいな…」

「でも今年できただけあってまだ謎だらけなんだよね…」

「よし、じゃあそこにしよう!」

「えぇ…気をつけなね?」

「うん!ありがとう!」


 今日の放課後からあるみたい。体験入部だけしてみるか。


その頃、岸玉は…


 さて、そろそろ部活何入るか決めないとな。あいつは何入るんだろう…?あいつ一人だと何しでかすかわからないからな、一緒の部に入ってやろう。


 そういえばさっき先生が、


「この学校は人数が少ないため、近くの駅東高校とほとんどの事を合同で行います。具体的には1学期にある移動教室や部活動もです。」


 って言ってたな。


 そんなに合同で行うなら校門で高校の名前ちらっと見ようかな…「駅西高校」じゃないかもしれないし。


 その前にあいつが何に入ったか当てないとな。中学の時運動部でトラウマになったって言ってたから文化部だよな?

 鉄研、これはないな。あいつメジャーなところに行く奴じゃないからな。

 次も吹奏楽か、これもないな。これもメジャーすぎる。

 次は獣研?これありそうだな。これに賭けてみるか。


 今日から獣研の部活があるのか…しかも駅東高校とか…まあ近くにあるしいいか。しかも校門で名前確認もできる!


 校門に着いたが…まさか駅西高校から獣研に入るのは俺だけとはな…まあいい。さて校名は…


駅名うまやな高校西棟」


ってことは…駅東高校は…


「駅名高校東棟」


やっぱりか、てことは校長先生も同じなのか…?


〜〜〜〜〜(獣研部室にて)〜〜〜〜〜


さて、獣研部室に着いたが、あいつは…居た!ビンゴ!


「よお!まさかこんなに早く会うとは偶然だな!」

「な、なんでき岸玉が此処に!?」

「動揺しすぎだろ。聞かなかったのか?駅東高校と駅西高校はほぼ全てのことを合同で行うって。」

「えっ?え〜っ!」

「また後でSNSで話そう。そろそろ部長っぽい人が話しそうだぞ。」

「おっ!よく来てくれたね!」


 部長らしき人が歓迎してくれている。

 ってか結構人数少ないな…なぜ部が成立したし。


「ここは獣友けものフレンズ研究部!部長の中村橋 石動いするぎだ!」

「学年も言いなさいよ!」

「高1だ!」

「ちなみに私は稲梓いなずさ 真鶴まなづる、高1よ。」

「この部のできた理由にもなるんだが、悪く言えばコネだ。よく言ったら何になるかわからん。」


 中村橋って名字からなんとなくは察していたけど…まさか本当にそうだとは…


「とりあえず自己紹介から始めましょうか。あなたたちは?」

「あっはい。久寿川 牟礼です。高1です。」

「駅西高校高1の岸里 玉出です。」

「こ、高1のい、いちくら 玖漆くしつです。よ、よろしくおねがいしましゅ!うっ…」

「高1の巌根いわね 真幸まさきだ。よろしく頼む。」

「全員高1か…」

「それより、えっ?巌根 真幸ってあの?」

「そうみたいだね。テレビとあまり変わらないね。でもけもフレ好きだったんだ。意外だね。」

「この部ではけものフレンズのいろいろなところを考察(深読み)していく。1学期の移動教室の場所は知ってるか?」

「ジャ、ジャパリパークです。」

「そうだ。うちの部で最高のチャンスがすぐそこにある。みんな、班わけの時は一緒になろうな。まぁ今日話すのはこのくらいしかないか。じゃあ解散!」


〜〜〜(その日の夜、SNSにて)〜〜〜


久礼「昼言ってた合同?ってどういうこと?」


岸玉「部活行く時校門で学校名見て来たんだけど、『駅名高校東棟・西棟』ってなってたぞ。」


久礼「じゃあなんであんなに遠いんだ?」


岸玉「さあ?」

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