第3章 向かうは王国

第13話 王国へ招待

 豪華な馬車から降りてきたぱっとしない服を着た女の子。


「この度は助けていただきありがとうございます」


 少女が現れると騎士たちは膝を着いていた。

 隣に立つアイラは俺を見ていた。俺も膝を着けと?そうすればアイラもするのか?

 俺も膝をつこうとすると姫様が制止した。


「命の恩人がそのようなことをしないで下さい」


 そうですかそうですか。姫様が言うんだから良いよね。

 けれど騎士たちは今だ膝を着いている。


「本当にこの度助けていただきありがとうございます」

「そんな姫様が頭を下げないでください。当たり前のことをしたのですから」

「そんな謙遜な。あ、名乗るのを遅くなりました、私はコウエイ王国第一王女、マリナ・K・オスロンです」

「俺はマオウ・ショウ。姫様にはショウって呼んでください」

「ではショウ様で。それでコウエイ王国で今回のお礼をしたいのですが来てくれますか」


 アイラと少し相談すると「ちょうど町に向かおうとしていたのでいいのでは?」と言うことなので姫様たちとコウエイ王国に向かうことになった。


 + + + + + + + + + +


 姫様は豪華な馬車で、騎士たちは馬で、俺たちも馬車で移動する。

 アイラにコウエイ王国について聞いてみた。


「コウエイ王国は水が豊富な国です」

「水が豊富な国ってことは農作がおこなわれているのか」

「コウエイ王国の国土は湖が国土のほとんどを占めていますので陸はそれほど大きくないです」

 日本でいう滋賀県っと思ったが滋賀県は湖がそれほど占めているわけではないんだよな。


 ピーッピーッ


 いきなりの音に俺とアイラは驚き周りを見渡すが音がするようなモノは見当たらない。

 もしやと思い俺はミス・フィータから旅前に貰ったスマホモドキを取り出して見ると赤く点滅していた。


「これか」

「でしたら早く出てはどうですか」

「そうしたいんだけど、どうしらいいんだ」


 出たいは出たいが取り扱い説明を受けてなかった。

 わからないものは適当に押せばどうにかなるのか?ボタンらしきものが無いとこをみるとこの赤い点滅を押せば。


『おお、やっと繋がった。魔王様に取り扱いの仕方教えてなかのう』


 通信機からミス・フィータの顔が映し出された。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る