第18話 王国へ招待(売り言葉に買い言葉)

 ドルーク公国の市場には食べ物が豊富だった。これが緑と水を大切にしている国なんだろう。

 その国が今ゴブリンの大群が迫っている。


「それで、今からどうするの。国王様に挨拶?それともゴブリン退治?」

「国王様には使いの者が向かっているので、この国の騎士たちに挨拶をしにいきましょう」


 ユミナさんを先頭に俺とアイラはドルーク公国の騎士のもとへ。

 騎士たちは稽古場にはいなかった。静かな稽古場だった。


「おかしいですね。いつもはここで稽古をしているのですが」

「おや、あんた達はコウエイ国の者か?」


 たまたま通りかかかった者が聞いてきたのでユミナさんが聞き返す。


「はい、ドルーク公国の騎士たちはどこへ」

「ああ、それなら」


 なにやら気まずそうな顔をする。


 + + + + + + + + + +


 騎士たちは町の酒場にいた。


「何をやっているのですか」


 酒場では多くの騎士が酒を飲んでいた。


「おお、これはコクエイ国の女騎士様では」

「見てのとうり酒をのんでいるんだ」

「もうそろそろ、戦が始まるというのになぜ酒など」

「戦って言ってもゴブリンだろ」

「あんな奴ら簡単に倒せるさ」


 ゴブリンってそんなに簡単に倒せるのか?

 でもゴブリンは魔王軍にもいると言うことは初代魔王はゴブリンは戦力になると考えていたんだよな。


「どうやら、ゴブリンを甘くみているですね」


 アイラがボソッと言った。


「ああ、なんだと」

「なんって言ったお前」


 騎士たちが近づいてくる。

 ぞろぞろと来るなよ。お前らゾンビかよ。


「女が調子乗っているんなよ!」


 騎士の言葉にイラっとにきた。


「女だからなんだ。女だからって馬鹿にするな。お前よりはこの二人は凄いのは間違ってない」


 俺はアイラとユミナさんの前に出て言ってやった。


「そこまで言うなら決闘しようぜ」

「け、決闘?」

「ああ、お前が言うその凄い女とお前らと俺たちで決闘だ」


 なんか、凄いことになって気がする。

 俺は別にそこまでする気はないんだけど。


「いいですよ」


 おい、アイラ!


「やりましょう」


 ユミナさんまで!


「三対三で決闘だ」


 俺までやるのかよ!

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