葉（休止中）

『たばこの日』に寄せて。

ソ連に宣戦布告したドイツ軍は快進撃を続けるも、前線に出現したソ連の新型戦車Ｔ34に停止を余儀なくされる。ドイツ軍女性砲兵のマルチナとイルゼの二人は、自軍の戦車も対戦車砲も歯が立た…

博物館の最上階にあるのは天文学の展示室。そこには彗星の欠片が展示されているのだという。博物館を題材にした散文詩様の作品です。

※書籍版発売しました！ https://amzn.asia/d/jenEdYS 自律汎用アンドロイドのアリサは怪異検出ＡＩを備えている。 画像認識・音声認識・自然言語処理などを…

古代、ヒノイリノクニの巫女を務めるイチコと、その土地で懸命に生きる人々の触れ合いを描きました。

これは秋田の地に伝わる大和と戦った鬼族の勇者と人間族の姫君のお話……。 ※読者対象年齢：小学校中～高学年 ※夜叉鬼は「やしゃおに」と読みます。「米子」は「よねこ」と呼びます。 …

女性にとって憧れの仕事である電話交換手になることができた、ある少女の物語です。 昭和20年の樺太での実話を基にしています。

大海原を航海中、海軍士官だった主人公は海に投げ出された。 漂着したのはうつくしい南国の島。現地人の娘が何くれとなく世話をしてくれる。 ここはこの世の楽園だ。自分はこの島を「発見し…

上野公園には、まるでお化けのように大きい灯籠（とうろう）がある。高さ6.06ｍ、笠石の周囲3.36ｍ。この灯籠を寄進した者を佐久間勝之という。勝之はかつては蒲生氏郷の配下で、伊達…

かつてこの国に存在した後宮（ハレム）には、皇帝に愛された一人の女奴隷がいた。 美貌と気立ての良さで皇帝を魅了し、やがて寵妃と呼ばれるようになった女である。 昨晩、彼女は死んだ。…

主役：玉ねぎ ただ、玉ねぎが調理されるだけの短編です。 コメディになっております。 400文字なので、読みやすいと思います。 発案者は「まぁじんこぉる」さんです。 http…

日照りが続き、年貢はおろか、自分たちの食いぶちを得るのも難しくなってしまった村。彼らは考えあぐねた末、雨神さまにお願いをしようとするのだが……。

　一艘の舟に乗り込んだ登勢。 　 　時は明治に変わり、人の情も変わりつつある。 　揺らめく舟は変わりゆく時代への客人を乗せ、灘の波間を行く。 　これはそんな一時代の一瞬を切りと…

貴族たちが栄華を極めた平安時代。 かの有名な源氏物語を書いた紫式部は、帝の皇后である彰子の女房として彼女に仕えていた。 そんな彼女だが、たびたび怪異に見舞われ、陰陽師の安倍晴明と…

2万年前の武蔵野台地。旧石器時代。 黒曜石の石器づくりを飽かず眺める少年のもとに、はるか西から旅の若者が訪れる。 若者が携えていたサヌカイトのナイフは、西の地独特の技でできたもの…

　大正十一年一月二十日未明、一人の男が殉職した。昆布森郵便局臨時逓送人吉良平治郎。検死官報告書には、旧土人戸主平民と記されている。旧土人…アイヌ民族の事である。 　昭和二十年の敗…

　大陸の大半をモンゴル帝国が支配し、そのモンゴル帝国が日本の南方である九州に襲来してきた時代、日本の北方に位置する蝦夷ヶ島——後に呼ばれる北海道の地にもモンゴルの手が迫っていた。…

窓の外を見つめながらそう話すじいちゃんの目は、海を怖れていながらも、どこか寂しそうでも、懐かしむようでもあった。 北海道は道東。その海に古くから伝わる波うさぎの伝承。アイヌの人…

呪術師の家系に生まれた娘が珍妙な儀式を行う話 アイヌ民話を読んで胸を打たれ、思いついたので書きました。

3分で読めるショートショートです。 彩霞さんに『カクヨム作品の感想文』内でご紹介いただきました！ https://kakuyomu.jp/works/1681733065856…

酒場で出会った「彼」の部屋に置かれていたのは、空っぽの奇妙な檻だった。

異世界に召喚されて魔王の助言するんだけどなんで当然のこと言ってるのに上手くいかないんだよ ※他サイトにも投稿しています

三国志の悪役、董卓の娘として生まれた董青ちゃんには未来の三国志の記憶がありました。このままでは董卓が悪役として討伐されてしまうので、一族皆殺しの死亡フラグ回避のために頑張ります！…

勝ち組転生してチート能力も得て第二の人生楽勝だと思ったらコンニャク破棄でした！！！！！ 正統派コンニャクファンタジーです。 ※他サイトにも投稿しています

悪役令嬢は断罪されて婚約破棄されたのでパーティ会場から逃げ出して革命を起こすことにしました。 他サイトにも投稿しています。

孫ちゃんは思うんだけど……戦争ってめっちゃ大変じゃない？でも孫ちゃんは割と戦争について知ってるから戦争についておしゃべりするね？後の世で孫子の兵法と呼ばれる孫ちゃんが戦争について…

こんなの読んでも幸せになれないよ。

ファンタジー戦記ものが書きたい！！！！！　と息巻いていましたが、「そう言えば私はファンタジーをろくに書いたことがなかった。まずはハードルの低いものから完成させて徐々になんかこうす…

彼岸花の俗信から閃いた話。 ありがとう、鈴木棠三著「日本俗信辞典　植物編」。 ホラーとしてはきっと弱風。

後ろから足音がしたら、べとべとさんがいるんだ。 でも、こう言えばいいんだよ。 ――べとべとさん、お先へお越し 絶対に、絶対に振り向いてはいけないよ。 だって、そのべとべとさんは…

越中国赴任の役人、尾張小昨(おわりのおくい)は幸福だった。 美味い朝餉、火鉢で暖められた部屋。ほどよ香が焚き染められた衣を着て出勤しようと家を出たその時、彼の絶体絶命が始まる。…

万葉集には多くの渡来人歌人が登場します。しかし、中には作品は収録されず、ただ名前のみ記された人もいます。この物語の主人公はそうした人物の一人です。

9世紀頃、政府の政策で東北から東国に移り住まわされた蝦夷の少女

「この世界には、顔も名前も持たない“端役”が存在する」 現実と似て非なる世界“エルデ” 来栖雀榴(ｸﾙｽ ｻﾞｸﾛ)は出会って９年になる友人の名を一度も呼んだことがない。 この世…

いつの世も戦乱の種が尽きることはない。 とある王国の姫によって異世界召喚される最強の勇者、猿渡拓斗は何度も何度も過重労働を強いられる。という話。

この世界を救った「八英雄」は、人間臭いを通り越した、狂人ばかりでした――王に、指導者に、教祖になっていった冒険者たちを、「九人目」の荷物持ちだった奴隷が回想する。 ※この物語は…

短編です、短足ペンギンの略ではないしペンギンは短足ではない。ごった煮にたぶんなる、きっとなる。

１９９４年の初夏。大学院生の橘川と立花は学術調査の名目で伊豆諸島の小島を訪れた。 日子島――領有されて八十年になるこの離島には、今も人が寄り付かない。 固有の生物相を持つこの島は…

　かの男の感情を支配するは、まさに怒り。 　その怒りは普段は冷たい空気の奥底にあり表層を表さないものの、一度灯れば忽ち果てしなく燃え盛る。それこそ、怒りの向く先を燃やし尽くさなけ…

ショートショートをまとめています。 現代ドラマのカテゴリですが、ファンタジー成分（おばけや、時代が不定など）が入っていることもあります。

2018年読んだ本についてのエッセイです。 資料として： 9世紀日本史・北方史の本 7世紀日本史・万葉集・初期万葉についての本 新アッシリア帝国・古代メソポタミア・古代オリエント…

daoine maithe（ディーネ・マハ）・・・アイリッシュゲール語にて「良い人々」を意味する語。それだと示して呼ばれることを厭う妖精たちを指すための婉曲表現でもある。 ヨーロ…

平安時代、廃れてしまった都に一人の童がいた。人を殺すことでしか生きていけない惨めな童。そんな最中であったのは、眩いばかりの光であった。

幕末から明治にかけ、歴史の裏で、陰で駆け抜けた一人の男の物語。 何事も気ままに、己がためにシャボン玉を吹かす。正義も悪も、主義も主張も彼は持たない。 あるのは、明日もシャボン玉を…