実はこのお話、「嘘は貴方から教わりました」のifバージョンだったりします。
当初の予定ではネストルは世界中を探してやっとオリガを見つけるけど、自分より素敵な男性と幸せそうにしてるオリガを見て脳破壊、ほんの数分遠くから見守ったあとは、誰からも発見できないような場所で自ら命を絶つ、というオチでした。
でも書いてる途中で「こいつに嫌いな人を苛める才能はあっても、好きな人を世界中探してまわるようなポジティブな才能はないな」と思ってあのラストになりました。そもそも立場と身分を考えても絶望的な経験不足だし、弟くんが外に出る許可与えるとも思えないしで。
折角だから状況も変えて立場も変えて、追いやられる必要があるから双子の弟がいる設定にして……となってこの話ができました。
ちなみに双子の弟くんには名前がありません。農夫の息子だった時は流石に名前があったと思うけど、たまたま性質の悪い親戚の息子と同じ名前で「この世に●●は俺の息子だけだ!」って自分の名前を名乗る権利をはく奪されてる。多分娼館内でも番号呼びされてたんじゃないかな。
他人に名前を奪われた経験があるから、他人の存在を奪うことに抵抗は無かったと思われる。本人がそういうものだと誤学習してるかもしれない。生きるためには他の誰かにならなくちゃいけないって。だから他人の名前であっても堂々と名乗れる名前は嬉しかったんじゃないかな。
そしてヒロインのジョゼット。自分の書く話の中で「不幸な主人公ランキング」暫定一位ですおめでとう。