あおきひび

朝香トオル様主催「フラレた男と慰める男」をテーマにした全年齢向創作BL『傘をさしかけるひと』へ寄稿した作品です。 映画好きな大学生「鍵井佑(かぎいゆう)」はサイコホラー映画の上…

純朴なアスター（19歳）と、保護者であるローリエ（47歳）の小噺。 20歳の誕生日を間近に控えたアスターは、半年後のパーティに参列するよう、皇帝の遣いから命じられる。 しかし、ロ…

同居人のとのじゃんけんに負けて、新年の買い出しに出かけたら、 空から「なにか」が降ってきた。 2025年干支小説。今年は巳年。

犀川ようさん主催の自主企画「エッセイを書きましょう2024」参加作品です。 日曜日のパーティーの話です。

アロマンティック・アセクシュアルの3人が、チームを組んで社会を生き抜いている短編です。 アロマンティック：他人に恋愛感情を持たないセクシュアリティ アセクシュアル：他人に性的感…

その労役を勤めれば、刑期が短くなる。男は怪しいと思いながらも誘いにのることにした。 連れていかれたのは故郷からはるか遠くにある、木の生えない山。そこで青いキノコを採集するのが労役…

高校二年生の春、良太は桜の樹の下を掘った。何かを埋めたという記憶だけを頼りに掘り進めると、良太の理想の女の子が横たわっていた姿で発掘されたのだった。 女の子の正体とは？

斎藤朝恵は、彩花商店街にある衣料品店『ミヤコ屋』の一人娘で小学一年生。 彼女にとって商店街は、馴染み深い場所であり、彼女は商店街の人々から温かく見守られながら成長してきた。 ミヤ…

片田舎の宿の使用人・アスター（15歳）と、眼帯をつけた宿泊客・ローリエ（43歳）の小噺。 客室を訪ねたアスターは、起き抜けのローリエにとあるお願い事をする。 ----------…

月からは、ごみ捨て場がどれほど見えているだろう

　気象予報士が言うところの「絶好のお出かけ日和」に、私は、池袋駅の人混みで目を回している。 ------ 　次回作の取材のため、担当編集と待ち合わせをしていた、小説家の主人公。 …

気軽に読める、500字未満の掌編をまとめています。 1.気が付かなかったかと言われても → ブロマンス 2.可愛い友達 → 百合 3.心中立てもできないくせに → 成人済男女 4…

自主企画『死別ブロマンスを書いて欲しいリターンズ』に寄せて書きました。 郷里に向けてバイクを走らせつつ、死んだ年上のいとこのことを思い返す青年の話です。

あくまで歌ではないつもり ※短歌調で応援コメントを頂いた場合、こちらも57577でお返しします。

1997年6月30日未明の香港で、ふたりは茶餐廳の卓に背中合わせで座っていた。 ロンは黒社会で生きる男、ラルフは素性を話しはしなかったが、ロンは自分とおなじにおいのする男だと感じ…

殺し屋として生計を立てるルクの前に、ある夜、男をひとり殺してほしいと、ユンと名乗る少年がやってくる。 標的の男は少年の大切なひと、マリーを殺した犯人だという。 ただユンには手持ち…

なぜか似ても似つかぬ同級生に間違われつづける大学生の話。 「死別ブロマンスを書いて欲しいリターンズ」に寄せて書きました。 作中のカレー中華とはラーメンの麺にカレーのルーをぶっかけ…

自主企画「死別ブロマンスを書いて欲しいリターンズ」（https://kakuyomu.jp/user_events/16818093078423711258）に寄せて書きました。…

　立国宣言をすれば誰でも立国できるようになったので、わたしと彼と彼女はこの部屋に国をつくることにした。とてつもなく面倒な書類が七十八枚も必要だったけれど、わたしたちは力を合わせて…

「未海が好きなの。ずっと前から」 　ずっと憎んできた『学園の美少女』である幼馴染のひかりに、突如そう告げられた未海は、その好意を利用して彼女を陥しめることにしたのだが……。 　闇…

毎月300字小説企画お題「憧れ」提出作品のロングバージョンです。自家撞着丸呑み小説。

女の子だけが【ある言葉】を忘れた世界。その二文字は決して彼女たちの耳には届かないし、意味も読み取れない。確実に伝えられるのは、「愛してる」の言葉だけ。けれど、彼女はたったひとり、…

あなたは今、紹介文を読んでいる。 本文はさほど長くない。どうか読んで欲しい。

※草森ゆきさん主催「死別ブロマンスを書いてほしい」参加作 離婚し禁煙と禁酒をやめた男の元にひと月遅れで届いた一通の手紙。 それは大学時代の悪友で、卒業以降長らく疎遠だった男から…

アイドルとはファンに夢を売るお仕事だと思う。藤宮しおんは、アイドルだった5年間誰とも恋愛しなかった。ずっと想い続けていた相手と卒業後付き合う予定だったはずなのに、卒業公演当日に彼…

　妄想力がたくましすぎるためか、文体に恋をする。やっぱり健全に恋愛ができないと性癖が歪むんだろう。ディスプレイに映る活字から声が聞こえる。昔ネット上で恋愛のまねごとをしていたのが…

ある日神原は、クラスメートの田中と町でばったり遭遇する。その田中は幽霊になっており、体が透けていた。 冬休みに遊べなくなったことが未練だという田中。神原は流れで、田中の冬休みの予…

人が住めなくなった星を旅立つ人間は、何を思うのか。 SNSに投稿した小説に、改稿を加えての再掲です。 ※ノベルアップ＋にも同作品を掲載しています。

二次創作お題メーカー(https://odaibako.net/gacha/36)で出た「夜明けに溶けるミラーボール」というお題で書きました。 大学生の光が輝く部屋で出会ったのは…

目には見えない命綱ひとつで『異界』へと潜っていく死刑囚Ｘ。 今日も「私」はディスプレイを通して彼の視点を共有する。 ……時には『異界』を垣間見、時には他愛のない言葉を交わす。 Ｘ…

生首をたずさえて歩き続ける連作短編集。 11月1～30日まで日々のお題に合わせて「しゃべる生首が登場する小説」を投稿する「novel首塚」企画参加作品。

エルンストは生首だ。 ただし、生きて、しゃべる。 まあ、もともとが吸血鬼で死人だから、「生きて」というのはおかしいのだが。 西方国のひとつ、プロイセン公国の南西、黒森のほとりの屋…

左腕のない当主と角のない鬼が、ひたすらに対話する短編連作。 不定期投稿予定。 2023年11月1～30日までのお題に合わせ、しゃべる生首が登場する小説を投稿する「novel首塚」…

森の中に居を構えた、植物学者の男。傍らには大変賑やかな、吸血鬼の生首。 二人の穏やかな日常と、やがて辿り着くこたえ。

九歳の拾史郎は、姉の喜捨奈が首だけになった日を境に、現場と思われるスーパー「クラガリ」を探索する。彼らの周りには変な大人と人間でないものが群がる。

恋人同士である男性ふたりが冬の海に旅行する話。 (コロナがこの世にやってくる前のお話です)

私は探す。銀河を旅する。いまや頭部のみとなった亡き彼女の望みを叶えるため――。 Twitter自主企画「novel首塚」参加作品。 ※サークル「弘法の筆」様主催のSFアンソロジ…

僕は穴の中へ潜り込んでいってーー 海外児童書風の短いお話

うまれつき涙腺が弱く、泣くたびに目から魚が飛びだす体質のわたしは、ある晩一通の手紙を受け取った。 差出人の名前は＜海の神＞。期待と不安に揺れながら、わたしは海辺へと向かうバスに乗…

鳩アンソロジー『鳩のおとむらい』参加作品。

猫好きですが、いろいろあって猫とは暮らせません。 モフ恋しさに保護猫カフェに通い詰め、 最近では、猫でも犬でも、馬でもガチョウでも、なんでもかわいくなってきました。 インスタの…

「小説が最近捗らない……」 「執筆ツールを変えたいけど、何がいいんだろう？」 「iPadが気になるけど、いいのかな？」 そう思っていらっしゃる方、いらっしゃいませんか？ 私も同…

あまり人のこない美術館の監視員をしているわたしは、毎週決まって火曜日にやってくる老婆に気がつく。全身黒い服でやってくる老婆は、きっかり30分かけて展示室を出ていく。その背中は弔い…

Twitterの創作企画「ペーパーウェル」で発表した短編小説。 お題は「緑」 リサのいつもの朝、繰り返す幸せな日々です

通信制大学に通っている日茉は、ネットで知り合った、同じ大学でありながらも初対面の四人と一緒に、海辺に花火をしに来ていた。花火に苦手意識があった日茉だったが、みんなと遊んでいるうち…

物語にふれたとき、それを生み出した作家さんを応援したい、と思う場面があるはずです。 「書く」かたにも「読む」かたにも、きっと。 もしも、ためらいから一歩を踏み出せないかたがいらし…

旧人類である「ぼく」と、美しく賢い種《ファノイ》である友人の「きみ」。「おとなになったファノイを見たことがあるか」…… ある夜「ぼく」は「きみ」からファノイの真実を知らされる。

父から継いだ診療所を細々と続ける凛一郎のもとに、ある夜、手負いの若い男がやってくる。 医者という使命感から治療をするが、風貌や刺青から明らかに社会規範の外側で生きている男だった。…

単語生成アプリによって偶然生まれた言葉をお題として書く短編集、もとい断片集です。三題噺みたいなものだと思っていただければ。 短編と呼ぶには少し脈絡のないものが主立っています。 …

　呪われると言われている白い髪を持って生まれたことを理由に、親族から迫害を受けていた少女・アリアは、彼女の身を案じた母親によって孤児院に入れられ、そこで育てられた。幼少の頃から歌…