ある日、生首になってしまった姉。
主人公の少年は近所のスーパーマーケットが怪しいと睨むが……
思い出してみよう。
幼いころのスーパーマーケットは、明るくてほしいものがなんでもあって幸せがたくさん詰まった場所だった。
一方で、棚には手が届かない巨人の国で、スタッフルームへと続く扉はなんとなく妖しさを醸していただろう。
どこから運び込まれるか分からない商品で溢れ、イベントともなれば昨日の品揃えとはがらりと変わる店内。
そう、スーパーマーケットは元来、怪しいものなのである。
とはいえ、このスーパークラガリの怪しさはただ事ではないが……
分からないもの、怪しいことで溢れていたこどものころを思い出しながら読んでほしい。
そうすれば、きっと、ラストの『彼』の気持ちに触れることができるかも知れない。