概要
なみだの欠陥を修理しに、見知らぬ海辺の町へゆく
うまれつき涙腺が弱く、泣くたびに目から魚が飛びだす体質のわたしは、ある晩一通の手紙を受け取った。
差出人の名前は<海の神>。期待と不安に揺れながら、わたしは海辺へと向かうバスに乗る──
差出人の名前は<海の神>。期待と不安に揺れながら、わたしは海辺へと向かうバスに乗る──
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!やさしい海に抱きしめられて
すぐ涙が出てしまう、そして涙と一緒にお魚が出てきてしまう特異体質な主人公の〈みう〉。
一通の手紙に救いをもとめるようにして、彼女は海へと向かいます。
バスに乗り目的地へと向かう道のりの景色、たどり着いた海での、海の神様(予想外な姿!)との邂逅。
すべてのシーンが、らしさんのユーモラスかつ優しい筆致で色とりどりに描かれ、感受性ゆたかな主人公に心を寄せながら読みました。
読み終えたとき、主人公を、この物語をギュッと抱きしめたいような、
同時に、読者であるわたし自身が、やさしく抱きしめてもらったような気持ちになりました。
わたしは泣き虫です。目から魚が出たことはいまのところ、ありませんが、もし…続きを読む