概要
そのさきも自分で決められそうやんか
自主企画『死別ブロマンスを書いて欲しいリターンズ』に寄せて書きました。
郷里に向けてバイクを走らせつつ、死んだ年上のいとこのことを思い返す青年の話です。
郷里に向けてバイクを走らせつつ、死んだ年上のいとこのことを思い返す青年の話です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!紫陽花を見るたびこの話を思い出すことでしょう
――恭一くんやで、あんたのいとこ!
はじめに出てくる母親の一言は、最後の方でももう一度出てくるのですが、そこまで読み進めた時点で頭を殴られたような気持ちになりました。
子どもの頃に両親を亡くした恭一と、家庭環境に問題があるらしき和鷹の、いとこでもあり、年の離れた友人でもあるような、けれどそれだけにしてはやさしすぎる関係の後ろにあるもの。関係性のフルコンボで胸が苦しくなります。言われてみれば、と読後に頭から読み返したくなるふたりの思い出が美しくて切ないです。
淡い薄紫色の紫陽花をきっかけに話すようになったふたりの思い出の中には、青紫のあざ、ブルーアッシュの髪の色、青色で描かれた街の絵など、静…続きを読む