「貴公子」を含む小説

妹の計略により、莫大な借金を背負わされた元華族令嬢・天宮 雅月(あまみや あづき)は、借金取りとの大立ち回りを経て海に身を投げる寸前、一人の青年に救われる。 棒付きキャンディを…

大清帝国中期、嘉慶年間。三世の春で窮まった繁栄と爛熟が、斜陽と退廃へと取って代わろうとする時代。 前皇帝の弟を父に持つ変わり者の親王永暁（ヨンヒョオ）は、京師に流れる奇妙な噂を耳…

時はヘイアンの世、三人の貴公子が交換視察団として月へと降り立った。主人公は身分を隠した時の帝。都造朱鷺(みやこのつくりこ とき)と名乗り、従者である三条水影(さんじょう みなかげ…

政治に意欲を燃やす伯父、そして同母の兄たちに囲まれ、藤原兼家の末っ子として気ままに暮らす藤原道長。 のちに「望月の欠けたることもなしと思えば」と詠んだ彼も、若き日は政治的野心など…

時は鎌倉時代、三代執権北条泰時の御代。 鎌倉幕府には、鎌倉の霊的防御を担う「霊衛衆（りょうえしゅう）」なる異能集団が存在した。 執権直属のその組織には、えりすぐりの異能や人外が四…

婚約破棄をした貴公子と 婚約破棄をされた令嬢が 十年越しに出会う話 美男葛──サネカズラの別称、花言葉は『再会』『好機を掴む』

『列異伝』という書物がある。内容の多くは散逸したが、三国志の時代に生み出された中国初の志怪（オカルト）小説である。 作者の名は、曹丕。言わずと知れた奸雄曹操の息子。後漢の献帝に禅…

沼の貴公子とあだ名され、遠巻きにされている令息フィル・オスニエルはそもそも蔑称のように沼を使用されることに憤っていた。 故郷の領地の良さを世間に知らしめて沼を蔑称として使えなくさ…

『醜穢令嬢』『傍若無人の人でなし』『ハグル家の疫病神』『骨』──それらは、伯爵家の娘であるアメリアへの蔑称だ。 その名の通り、アメリアの容姿は目を覆うものがあった。 骨まで見えそ…

乙女ゲーム風ホラーゲーム「ホーンテッド・ナイトメア」に登場する、生首大好きな悪役令嬢「レディ・ナイトメア」に転生してしまった主人公。 記憶を思い出したのは既に死後。待ち受けている…

　僕の名前は須賀原 鏡矢──受験に失敗しつつも、ギリギリのラインで滑り込めた大学一年生。 　だけど、政治家や医師など名士を輩出する名家に生まれた僕は、家族たちから《能なし》の烙印…

孤児となった六花【りっか】は叔母の家に引き取られ、貴族の令嬢というのに使用人同然に扱われていた。 治癒の力を持っていた六花に、白狐憑きの次期公爵、瑛人【あきと】から縁談がもちかけ…

時は平安時代、当帝の甥っ子の兵部卿宮は、按察使大納言妾腹の子で、母亡き後ひなびた山里で暮らす姫君と愛し合う仲となる。が、なかなか逢えない二人にトラブルが次々と――。 ◆登場人物…

その王国には『若い貴族たちが主人と従士の関係を結んで絆を深める習慣』がある。剣術の腕を見込まれた男爵家のエルンストは、憧れの天才貴公子ヨハンから従士の関係を結ぶように望まれる。 …

東洋のある国に、一人の親王があった。 美貌を仮面で隠した彼の傍らには、黒衣の護衛武官が常に影のように寄り添っていた。 あるとき反乱鎮圧に向かった彼らの前に、無二の強敵となる異民族…

シェリルという名の使用人と侯爵令息のお話です。使用人シェリルはドジっ子。侯爵令息は眉目秀麗・文武両道の貴公子。そんな二人をとりまくお話です

心優しき伯爵令嬢リルルは王都の悪しき霧を払うため、エルフの魔法のメガネで薄桃色のドレスの剣士『快傑令嬢リロット』に変身し、正義のレイピアで陰謀に敢然と立ち向かうのです！ 伯爵…

かつて、宮中に傾国の美男がいた。 銀髪碧眼の異相、人間離れした美貌を持つ男は、一千余人の寵姫を抑えて帝の愛を独占した。だがやがて彼は、一児を遺して世を去った。 そして年月は流れ…

お前を愛することはない、ことも……ない。 それは幼い少年と少女のお見合いの席でのトラブルであった。 彼は彼女に一目惚れだったのに素直になれないどころか、暴言を吐いてしまったのであ…

ヤマト帝国の宰相に双子の男子が産まれた。彼ら実は天空の竜の生まれ変わりだった。双子の片割れ珠水彦（スミヒコ）は夢を操る能力があり巴矢彦（ハヤヒコ）は武芸に秀でていた。ある夜、珠水…