「波紋」を含む小説

　朝の、誰も居ない教室 　独り「ら」とか「た」で歌う女 ････文化祭明け、しかも分散登校 　多分みんな眠そうにしてる1-Fで起こった、実にささやかな出来事はいつか、全校へ波紋…

三つ年上の彼氏に振られ、傷心中の私は、一人で公園にやってきた。 すると、どこからともなく聞こえてくる笛の音。 龍笛という雅楽で使う笛を練習していた男性は、荒み切った私の心に安らぎ…

　少女ファルシアは、母のような騎士を目指すため、サインズ王国王都へと向かっていた。 　王女クラリスは、女王になりたくないため、サインズ王国王都を抜け出していた。 　クラリスは道中…

　一歩踏み出すきっかけが欲しくて、都市伝説的な噂を信じた私。 　しかしその噂は本当だった。私が水たまりの波紋に見出したのは、とある女性の幸せな一生だった。

所属していた組織は、金儲けに染まっていた……。 キースは生還率90％を誇る、万能の迷宮案内人。 光に照らされた影にはあらゆる情報が詰まっており、それと詠み込めるスキル【影承】（ダ…

書評から・・・・ 前回応募作の「白蛇抄」同様、やはりこれらの作品にも「憂生ワールド 」と呼べる物が確固として存在している。 細かい心理描写の積み重ねによって織り成す著者の人間ド…

　呉三娘は名ばかりの皇后である。なにしろ、皇后は二十歳、皇帝は十三歳なので。 　いずれ後宮を去るつもりでいる呉三娘は波風を立てず、静かに時を待つつもりでいるのだが、どうにもそうは…

日記にて過去を知り、過去を思い出したジェニエーベルは一歩を踏み出そうとする。それは一つの小石が水面へ落ちるようなものであり、波紋となり広がってしまう。同じ様に黄の国でも小石が水面…

気づけばそこにいた。 視界一面は全部海の青に塗り潰されて、頭上には燦々と輝く太陽が固定されている。 僕の足は海に沈むことはなく、その水面に波紋を作りながら歩くことができた。 見渡…

綺想編纂館様（朧様）が主催されている企画、『文披31題』への参加作品です。 7月1日〜7月31日の間、1日1つ、決まっているお題に沿ったお話を書きました。 (昨年開催されたノベル…

　中学二年生の鵲聖也（かささぎせいや）は理科室の実験台に、自分の苗字らしき傷を見つける。 それは本当に彼のことを指していたのか。それともただの傷なのか。 　その傷に気づいた生徒…

高校二年生の黒汐彩日《くろしお　あやひ》は他者を拒絶していた。 黙々と授業を受け、休み時間は本を読み、昼休みは屋上で映画を観て一人過ごす日々。 ある日、そんな彩日と交流を図ろうと…

ここに一つ世界がありました。 この世界は、多くの神々が居りました。 そして、己こそが唯一と争って居りました。 争いは、地上の生命同士の争いにまで波及しておりました。 己の…

　スマフォの時代に手紙を通じての物語は今ひとつと思われるかもしれませんが、当時の人と人との有り様を垣間見ることも悪くはないと思います。 　彼が高校に進学して間もなく、ふと思い付い…

雨の日に恋人と過ごす。 あまり具体的なことは書いていませんが、そういう場面なので「性描写有り」にチェックしています。お気をつけください。

輪になる…円になる…

　貴族制下の新帝国に早くも動乱の影が忍びよる。 　ゴドフロア率いる傭兵と北方兵による辺境の街ザールト占領は、帝国全軍のガラフォール集結に小さな波紋を投げかけた。帝国初の女公爵とな…

楓は３３歳の主婦 葵は２９歳の年下の夫 仲の良い夫婦で 何も問題ないと思っていたの そこに1滴の雫が落ち 波紋をひろげていった