「月の綺麗な夜に」を含む小説

お嬢様はたいそう可憐なお方だ。体が弱くたまに臥せってしまう。そのせいか肌は透き通るように白い。しかし調子が良い時は、頬に柔らかい紅が差す。 俺のこの想いは、許されないんだ。

　月の綺麗な夜。 　初めてやって来た都で、親に捨てられてしまった琳瑯(りんろう)は、一夜の宿を求めてたどり着いた廃寺で、一人の少女に出会った。 　唐都・長安をモデルにした伝奇…

早坂保は、忘れ物を取りにオフィスに戻ったとき、上司と先輩の望月薫がキスをしているのを目撃する。 その後2人は一緒に仕事をすることになり、心の距離は近づいていくが、望月の思いもよら…

幼い頃の経験により自分自身の見える世界を狭めてしまった主人公の蒼井悠加。いつも見えているはずなのに隠して隠して見えないふり。でも、月の綺麗な夜に出会った謎のイケメン俳優、蒼井要こ…

大学の非常勤ピアノ講師をしている桜木一樹はかつてヨーロッパで活躍するピアニストだった。妻の突然死から帰国することになるが、その後の演奏は精彩を欠くものだった。大きな舞台に立つこと…

　昔々、パソコンも携帯電話もなかった頃、ある年の八月。 　一人の若いお嬢さんが、田舎の商店街にやって来た。 　――ありゃあ、きっと月の国のお姫様だよ。 　商店街の人達は、彼女…

　少年は、ちょっとした用事で王都を離れていた。そして帰還は夜になった。 　月の綺麗な夜だった。自宅へ帰る途中、噴水の傍に知り合いの神官、フィアーネが立っていた。 「こんばんわ。旅…

この物語はフィクションです。登場する人物。地名、団体名等は全て架空のものです。 猫のひとり言みたいなものです。 これでも連作のうちに入るのかな？

高校の部活が終わったあと、夜のプールに忍び込む2人。それぞれの悩みをぶつけ合って。 月の綺麗な夜に読んで頂ければ幸いです。 自主企画@rpcrtremoteさんの「挑戦状!!…

デビュタントボールの会場から離れ王宮の庭園を眺めていた私は、突然の強い尿意に足を止めた。 引き返してホールを突っ切って憚り《はばかり》へ……ダメ！　とてもじゃないけど間に合いそう…

女は、月に最も近いビルで。男と出会った。 気が向いた時に更新するかも知れません。

　時は昔。 　血色の万年桜が咲く泉のほとりにある村で、僕はいつ訪れるかも知れぬ命の終わりだけを見つめる毎日を過ごしていました。 　ある月が綺麗な夜でした。赤い焔が浮かぶのを僕は見…

【あらすじ】 　月が綺麗な夜――日本のとある地方都市はアヤカシ災害で悩まされ、裏で妖纏いが夜な夜な解決していた。 　時は――平成。 　刀マニアの少年――朝霞春灯は高校の夏休…

どこにでもいる普通の青年。 苦手な仕事に苦戦しながら代わり映えのしない日々を送っていた。 唯一の趣味と言えるのが最近見つけた推しの子とTwitterで繋がること。 そんな毎日を…

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現代ではあり得ないほど隔絶された村の少女”ヨミ”とその許婚”黎”の物語です。

ルームシェアする夜職のおねーさんを気になっている「私」。バイトの時間が正反対ですれ違いの生活だが、彼女が眠っている間も彼女のことを考えている。……胸の底の気持ちにはふれないままで。

十五夜、長年川を護っていた大蛙が死んだ。夜明けには邪神が主に変わろうと入り込んでくる。川に棲むモノたちは会議を開くが──

「こんばんは、いい夜ですね。――今のわたし、すっごい決まってませんでした！？」 「こんばんは、狭霧さん。月が綺麗な夜だね」 卒業式ぶりに会った俺の好きな子は、やっぱり眩しいまま…

星野佳奈(ほしの かな)は、花咲月(はなさき るな)に恋をしている。月はいつも佳奈に優しくて、時折傍若無人で。それでも、そんな月に佳奈は強く惹かれていた。 たとえ不確かなものであ…