川の主であった大蛙が事故死し、後継を決めるため川に棲まう者達で会議が行われる……。動物や神でありながら人の言葉を喋り、実に童話的かつ伝奇的な内容でした。
そして予想外のオチが待っており、まさに『死』によって彼ら彼女らの新たな『川の命』が始まっていくのだなと感じさせられる短編作品です。
短編というよりは、これから始まる物語の導入や第一話のようにも思えました。
川の主が存命の頃のお話や、今後の展開も色々と想像できる『余地』がたくさんあって、それだけ魅力的なキャラやストーリーでもあると思います。たしかに昼間よりは月の綺麗な夜に読んだ方が、より一層風情があるかも。