「故郷じゃない故郷」を含む小説

就職で離郷してから初めての帰省となる藤子(とうこ)。 久しぶりの故郷で彼女を待ちうけるものは―?

ほんとうに、ただ、燃やすだけです。

今更どうにもならない。

8歳まで住んでいた故郷の北九州市「門司」。 40年以上経っても変わらない街並み。 父と行った記憶がある居酒屋を見つけ入ると、そこには未だ喧嘩をしながら働く老夫婦店主がいた。 あの…

男は故郷を守るため、志願兵として戦争に向かう。

故郷を捨てた男。 故郷を愛し続けた男の母。 望郷と後悔が入り乱れる葛藤劇。

あるところに、野心をかかえた、リンゴの女の子がおりました。

一也は朝のニュースで干上がったダム湖を見た。そして、消えた故郷の記憶を思い出した。

漫画家の理一郎は、モデルのセイラと交際しながら東京で活動中。 そんななか、京都にいるおじ・敦から、亡くなった父・譲の遺骨を、故郷・高知の菩提寺へ納骨して欲しいと頼まれる。 理一郎…

隆生達は埼玉の大宮にやって来た。 隆生が一時住んでいて、第二の故郷と勝手に思っている場所。 彼等はそれぞれ行きたい場所へと向かう。 そこであるいは再会、あるいは偶然出会い、皆…

盆には決まって、西瓜を食べる。 家内の忠告も聞かずに、水道水で冷やして食べるのだ。 西瓜を冷やす流水には、流水に冷やされた西瓜には、確かに故郷の記憶が刻まれている。 以下…

　中村充希は都内でＳＥとして働く25歳。とある出来事をきっかけに、福島県いわき市を訪れる。そこで待ち受けていたのは…… 　我が家を捨てざるをえなかった両親、結婚を機に日本を離れ…

東京国際空港の出発ロビーで、人の往来をぼんやり眺めている娘は四ヶ月の身重だった。娘は恋人との結婚の約束があったのだが、うまくいかなかったのだ。行き先も定まらないまま外国へ行こうと…

　鳥小路鳥麻呂の青春執着五部作、完結篇。 　喪失を抱えたまま生きる幣原は、大学生になって始めての春休みを利用して思い出の場所を訪れた。美しい記憶が蘇り、次々と消えていく。すべては…

ありとあらゆる生き物は五歳を越えると、それぞれ自分だけの能力のトランプ・カードを一枚授かり、それを生かしたり生かさなかったり奪い合ったりで生活している。 ジョーカー。それは他のカ…

コロナウィルスの緊急事態宣言で失業した藤原貴敏（たかとし） そんな彼は家にいながらのんびりしていたが、いつまでも家にいたら体がだらけて不健康的であると気づいた彼は散歩をすることと…

熱気にあふれた戸外の仮設演芸場。 「証文だぁ、証文だぁ」の掛け声とともに、観客席のあちこちから舞台に向けて、ものが投げ込まれる。 チップをくるんだ懐紙が乱れ飛ぶ。これは理解できる…

　高校卒業とともに父に勘当され地元を離れてから、二十年ほど。夢だったウェブデザイナーになった私のもとに、訃報が届いた。喧嘩別れをした父の法事に向かうため、新幹線に乗り込んだのだっ…

その昔、都会地から島の漁村に移り住んだ私。 まだ洋服も普及していなかった田舎の風習に、最初は戸惑いを覚えながらも、いつしか沖合いをゆく船を眺めるのが楽しみになりました。 漁村の人…