「座敷牢 短編」を含む小説

その場所には、学校の裏手にひろがる雑木林をつかうことにしました。 なにもない土のうえに境界をひいて“インシュウムラ”を定めます。 “インシュウムラ”のまんなかに、四角いヤシロを定…

生まれついての白髪赤眼により、忌み子として座敷牢に幽閉されて育ったわたくしは、ある日、『不言様』と呼ばれる神への贄として差し出された。 強大な力を持つ代わりに、言葉と心を持た…

　帝都、東京。元号は大正となり、次第に異国との戦禍の気配が近づいてきている。東京帝国大学で精神医学を学んでいる俺は、現在私宅監置の資料を取り纏めている。私宅監置とは、江戸頃まで遡…

暗い暗い座敷牢の中、誰も彼もに手離されてそこにいた。家の秘密がけして表に出ないように、深く隠されて、女は一人眠っていた。 KAC2024 第5回お題「はなさないで」

妹がなんやかんやで村の生け贄に！　やべーよ婆ちゃんと助けを求めたら、あそこの神社にお行きと言われ、行ったら地下の座敷牢に連行、格子の向こうの巫女様に平伏してたら……どうにかなった…

「因習村座敷牢人外青年祭」参加作品。 魅鬼と呼ばれる化け物がいる。集落で長らく飼われている獣は、誰もを魅了し、愛されていた。尽きぬ餓えを抱える獣と、彼を愛することをやめられない人…

孫が科学を学ぶことを嫌う女性。それは、かつて暮らした村で座敷牢を見たことがあったからだった。 この短編小説は、僕が書いているダーク百合短編集『夕喰に昏い百合を添えて』のなかの１…

何も信じられなくなってしまった主人公は、ふと、おばあちゃんから聞いた話を思い出します。 『今は誰も住んでいない山向こうの村には、願いを叶えてくれる神様がいる』 神様にお願いを…

自主企画「因習村座敷牢人外青年祭」参加作品です。祭り囃子に惹かれてやってきました。 己の趣味を詰め込んだ結果因習村座敷牢人外青年というよりは座敷牢人外青年in元因習村という感じに…

因習村座敷牢人外青年祭作品を貪るように読んでいたらいつの間にか出来てました。座敷牢をパツパツにしたいです。 ホラー初めて書きました。怖くない気がします。

語り部の老人が死んだ―― 彼の死は、村を動揺させた。 この村には、語り部がいなくてはならない。 毎日、毎日。 噺を待つモノが、座敷牢の闇の奥で待っているのだから。 新しい語り部…

幼馴染のお小夜が、首を吊った。

「因習村座敷牢人外青年祭」参加作品です。 雪深い村で、数十年を檻の中で過ごす男と、男のためだけに生かされている娘の話。 生存報告をかねた短編にするつもりだったんですが、普通…

「因習村座敷牢人外青年祭」参加作品。 お世話係の村長の息子とお世話される男姫巫女の話。

故に人の予想を越える――バカだった。 Twitter(現X)で座敷牢に入れられているバカの人外という与太話をしていたら生まれたものです。

土門鬼一郎とときの父娘は、あやかし退治をなりわいとしている。 今回、彼らが呼ばれたのは、黒沼藩十二万石、麻宮家の下屋敷。 八十年前、あやかしにとりつかれた姫を閉じこめた土蔵を、検…