「幽玄」を含む小説

　水面に坐す磐座を祀る海村、潮見にて。 　若い漁夫の左慈は不眠を患い、度々夜の浜辺を彷徨っていたところ、得体の知れない幽玄な女と出会った。左慈は女をウシオと呼び、眠れない夜と孤独…

幼い頃、あやかしに襲われ母親に見捨てられた天華。その時に巫の翠玲に助けられ、育てられる。 中学を卒業後、あやかしを倒す巫や神司を育てる陽東学院に入学した天華。パートナーを決めよう…

発熱がつづく身体を持て余す女は、広い庭をもつ大きな屋敷にひとり住まう。 「死んじゃいな死んじゃいな、うそよ、死んじゃいや、死んじゃいや…」 ひとり、そんな言葉遊びをする彼女を訪ね…

彩雲の上に建つ絢爛豪華で幽玄なあやかしの国。 あやかし国を滅ぼすため人間界では祓魔一族が実権を握っている。 無能で虐げられてきた主人公は、祓魔の力が開花し、あやかし王を倒…

　両親を失い祖父母に引き取られた友則は、祖父が購入した幽霊画の掛け軸を一緒に見る。恐ろしさのないその姿に安堵した翌日、思いもしないことが起こったのだった。

かつて栄華を誇った菫一族。 しかしある日族滅の沙汰が下り、もうすぐ結婚するはずだった末席の私――玉鈴もまた、殺された。 首を落とされたはずなのに、『目を覚ました』私がいたのは、…

赤竜帝国皇帝・新羅辰馬、享年３６歳。 その死は新しい冒険の始まりだった。 辰馬が目覚めたのは幽玄な、満ち足りたようで満たされない空間。そこに現れた青年は「先代の魔王・ギンヌンガァ…

夏祭りの最中に早見蓮は妖と話をする少女、紗夜を目撃する。 紗夜と名乗る少女は導き様という存在によって霊体になっていた。蓮は妖にこれ以上関わらないほうがいいと忠告するも受け入れられ…

明治の残照が色褪せる頃、東京の片隅で、一軒の古びた茶屋がひっそりと佇んでいた。その茶屋には、謎多き舞妓、菖蒲がいた。彼女の舞は、見る者を幻想の世界へと誘い、その美しさは月の光さえ…

　19世紀中頃のイギリス。 　霧深い田園地帯に佇む屋敷は、一見して何十年もの歴史を刻んだ風格がありながらも、長い間手入れされていないことが外観からも明らかだった。 　その屋敷は、…

時期組長として育てられている不動幽玄は、訳あって高校１年をやり直すことになった18歳。 クラスに身バレしたら学生終了となるため、真面目な陰キャとして登校していた。 高校１年生の…

【超超超長編予定です。終わりまでお付き合いいただけると嬉しいです】 悲惨な過去を抱える主人公は、故に完全に心を閉ざし、いつしか無感情となり引きこもりとして中学校へ通っていなかっ…

怪談師である僕、「幽玄」は毎月第二火曜の夜、音声SNSを使って実話怪談会を開いている。話し手は事前応募された中から面白い実話怪談を選び、紹介してくれた一般リスナーに当日話してもら…

怪異の調査を目的として創られた幽幻探偵社。 そこで働く頼雅とつぐみ。その他、めんどくせえ野郎たちの少しビターな物語。 登場人物 頼雅… 幽玄探偵社社長。真面目で料理好…

宇宙船で旅をしている途中、宙賊に殺された男、ランドルフ・ラヴクラフト。 次に目覚めたら骸骨の魔物になっていた。 船を奪われ、宙賊に復讐を誓った彼は、高度に発達した古代文明の遺物、…

　大規模マップで行われるリアルタイムPVP戦略シミュレーションゲーム『Ragnarok Wor』というゲームにて、マゾ向けとされるロキ陣営に所属し、徹夜とエナドリをキメてプレイし…

小学六年生の藤堂円（とうどうまどか）は両親の離婚によってこれまで一切関わりのなかった祖父、藤堂栄一郎のもとにやっかい払いされてしまう。しかし、どうもこのじいさん、只者では無いよう…

「どうしたもんかなぁ」新米占い師・月麗は困っていた。占いが権力者の逆鱗に触れて強制連行。生贄にされるはずが、人違いで神様の妃になるはめに陥ったのだ。 早速皇帝・洪封から命じられ…

昔むかし、とある海辺の町の大晦日。余四郎と寅吉は、明王様の祠を見張る「供物番」に選ばれた。二人は自分の居場所を見つけられずにいる半端者同士。町へ越してきて二年目の余四郎は、林の奥…

中華風異世界で、仙女と弟子の青年がともに旅をしながら、色々解決していく短編。