「ピアノ音楽」を含む小説

音大を出て普通に就職した印南美龍はキーボードを打つ姿をピアノを弾いているように見えると言われて立ち止まる。「後輩が三重奏のピアノを探してる」大学時代世話になった先輩のその一言で、…

新興都市・港堤県川渡市にある川渡中央駅。ここには誰でも弾くことの出来るピアノがあった。そのピアノをめぐる1,2話完結形式のヒューマン・ストーリーズ。 以前発表した作品を練り直し、…

雑誌社に勤める君島　達也（きみしま　たつや）は同僚の篠森（ささもり）と共に、世界的に有名なピアニスト、砧　雅（きぬた　みやび）の元へと取材に行く。 雅は実は、達也の義父に当たる、…

世界的に有名なピアニスト、小早川　洋（こばやかわ　よう）は、久々の帰国の際に行われたコンサートの最中、演奏途中に倒れてしまう。 彼の演奏に幼い頃から憧れていた、姪の君島　絵音（き…

物心ついた頃から色が見分けられない高校1年生の糸巻彩葉は音楽科でフルートを専攻している。2年に進級間近の3月、雪が積もった横断歩道で足を滑らせた彩葉は、東京から来た音大生・貝原朱…

月曜日の夕暮れのピアノ教室に、集う雛鳥たちの心の交流。 ♪♪♪モチーフ♪♪♪ 『ワルツイ短調 作品34の2』 フレデリク・フランソワ・ショパン作曲 『アラベスク第１番』 クロ…

イラストレーターの琴（こと）は、父の三回忌を機に、飛び出した家へとフィアンセを連れて舞い戻る事になる。父の遺品整理を母に任されるが、ピアノと家を捨て絵の道を選んだ負い目がある琴。…

景色や匂いすら乗せるほど、圧倒的な表現力を持ったピアノの音色。 その音色は、聞いた人の人生を少しだけ変えていく――。 2021/06/20　「01　ターコイズブルー」加筆・…

海外勤務を終えて帰国した私は、30年前の生徒手帳を見付ける。そこに書かれてるメモが、忘れかけていた青春時代の記憶を思い出させた。 「今の俺はあの時の俺に自信を持って会えるだろうか…

「【カクヨム新テーマ発掘委員会】『音楽』を題材にした作品募集」によせて書きました。

文字が、数字が、ここへ羅列するのは 恐らく、この秒針を阻むためだった。 制服のスカートが翻るよりも早いスピードで 浸透するそのピアノの音が、 黒鍵を嫐る指が、私の微睡む全てになる。

金谷枡美（かなや・ますみ）は広永安姫（ひろなが・あき）の自宅に招かれ、そのピアノを聴かせてもらうことになった。たった一人のためのリサイタル。それを聞き、枡美は安姫との間の、決して…

支配と被支配。 短編です。

中西 真人は小学生の頃に近所に住む大学生、安城 夏樹と出会った。彼女に遊んでもらいながらピアノを教わった真人。だが夏樹が大学卒業と共にその家を引っ越してしまうとぱったり会うことも…

「ますます音楽というのは、律動づけられた色彩と時間だと思うようになった」 大学最後の学内選抜演奏会、何を弾くか。三谷夕季は悩んでいた。 地元で開催されたコンサートをきっかけに、…

「この音楽はきみのものだよ。この舞台も、この伴奏も、この世界すべてがきみのものだ――」 今年もまた、学年が上がる――特待生試験の時期がやってくる。 羽田葉子が副科を教える江藤颯…

-Swan Lake-改題。 3.11 東日本大震災は皆の心奥底くに迄深い影を落とす事になる。ただそれも音楽で復興して行こうとする「被災地にピアノの音を響かせる倶楽部」が早々に…

過去、現在、そして未来。セレナードの背景を明かして、True Endへ。 本編読了後の読者を想定しており、大幅なネタバレを含みます。未読の方は、先に『エレガント・セレナード』（…

名門 滝田音楽大学でバイオリンを学んでいる鵜飼有朋。彼は真面目で楽譜に忠実に弾くことが正しい音楽家の姿だと信じていた。 大学4年の春、鷲宮将生が有朋のクラスに編入して来る。将生は…