「イタリア フィクション」を含む小説

私は去年までイタリアに暮らしていた。 アドリア海に浮かぶ世界遺産の島ヴェネツィアで、働きながら音楽院に通って声楽を学んでいたのだ。 水の都と呼ばれるヴェネツィアは、無数の運河と…

フランス革命前の事　占い師は二人の従妹同士の少女達を見て言った。 「二人とも皇妃になる」・一人はナポレオン・ボナパルト皇帝の皇妃ジョゼフィーヌ ・もう一人はオスマン帝国の皇帝、…

"デスティーノ・ジラソーレ"。 　 　大明元年。日伊戦争に敗北した日本では、俗に言う大明天皇の"聖断"により、無条件降伏の受諾が決定。結果イタリアの植民地と化した日本は、イタ…

イタリア戦争から逃れるために、かつてイタリア、フランス両国から約3割の人民が平和を求め地中海に浮かぶ無人島へと移住した。 各国の移民により王政が敷かれ、平和と栄華を誇ったその島で…

一話完結の短編集です。

イタリアで伝説となったマフィアのドン、コロコローネの真実の姿を、妻であるマリガリータのインタビューを通して明らかにしていく。 そこで女性新聞記者のピッツァは衝撃の事実を知ることに…

フィレンツェの旧市街で大学教授が殺された。身分証明書には他人の名前。捜査が進むにつれ、被害者のもうひとつの顔が浮かび上がる。同僚、学生、離婚した妻、ギャングたち――関係者の秘密を…

1985年、イタリア。マフィアが街を牛耳る国で、青年、ロベルト・チェルレッティはシチリア半島を拠点とするマフィアに加入した。10年前にマフィアに連れ去られた姉、ジェルトルーデと失…

＊序章から第五章まで短編風。第六章は長めの中編＊　 全37話。本文約138000文字。2024年1月3日完結。　 第一章　食糧不足が深刻化する時代、エレナとルフィナはイタリア北東…

時は、中世ヨーロッパ。貧乏名家に生まれ育ったぐうたら殿下こと、グーテルハウゼン殿下。特に野望もなく、自分の国で友人や、街の人々と交流しつつのんびり生きていくはずだったのだが……。…

古都の町家を購入してバルにリノベーションした高辻将平は、内装工事を終えた日に奥庭に突如大穴が開き困惑した。大穴から一人のエルフ少女――ミミルが出てきたからだ。 言葉が通じない中、…

２０２２年７月初めのコロナ禍・第７波が始まる直前の状況を、軽いラブコメ調で振り返ります。 １万５千字程度の短編なのでさっくりとお読みください。 過去の作品の後日談にあたりますが、…

1925年イタリア。ファシスト党による独裁政権が確立されようとする中、党員エンリコ・コルドリオはシチリア内陸部にあるナッカテーラ村の実態調査を指示された。その際、義理の妹であるク…

15世紀末、もっとも苛烈な内紛の爪痕を残すフランスで、青年アレクシスはひとりの少女を拾う。 場所は変わり、他国との戦争に敗れ神聖ローマ帝国と名乗るようになったイタリアで、一人の…

201X年イタリア――芸術の都フィレンツェにて、とあるカルト団体・うるわしの純白会にスパイとして潜り込んでいた仲間が死亡する事件が起き、新米のギャング・シュンはその道では名の知れ…

ひとりの青年が、インターネットの片隅で出来の悪い小説を書く。 その物語は、時空を越えて少女を助け、愛を探して宇宙の彼方へ旅立ち、たったひとつの言葉を伝えるために電子の海原を駆け…

イタリア南西部に位置する島、シチリア島。 マフィアに愛する者を殺されたマナナは、護身用の３８口径リボルバーを握りしめた。 そして、男の元へ向かう、愛する者を守るために……。 愛…