グータラ殿下の天征記
刃口呑龍(はぐちどんりゅう)
序幕
第1話 即位式
「なんでこうなったかな〜?」
グータラ
この中で、自分に
いや、まあいるんだろうが。この国の成り立ち上、少ないだろうな。皇帝なんてただの飾りだと思っているだろうし。
マインハウス神聖国。皇帝をトップに中央集権国家ではない。
だから皇帝は、その選帝侯に選ばれてなる。選帝侯は自分にとって都合の良い人間を選ぶ。過半数が応援する人間というのはなかなか難しい。だから、
なんて考えながら家臣団を見回していると、その忠誠を尽くしてくれてる人達と目が合う。フルーラは、号泣している。それを見てニヤニヤ笑っているのはアンディ。ガルブハルトは、しかめっ面をして、こちらを
そして、
従弟のトンダルキントなんて呼んでいるが、本来ならあっちの家系が、今は皇帝に近い家系なのだ。先代の皇帝は、あちらの家系でトンダルキントは
マインハウス神聖国皇帝ジーヒルホーゼ4世。
ヒールドルクス家は、さまよえる家と呼ばれ、元々は、マインハウス神聖国西部の平野部に、領土があったが、
だが、お金は持っていたので、山の中だったが、土地を買い城を建て、一応ヒールドルクス
だが、そこでお金を使い果たし、貧しい土地で長年、貧乏貴族と呼ばれていたが、100年ほど前に、領内でたまたま鉱脈を発見し、一転、
そして、比較的近くにあった
そのハウルホーフェ家が、我が家だ。
だが、神聖教教主と敵対。さらに、無理な遠征を続け、その最後の皇帝となったトレンティーノ3世の
もちろん、次代の皇帝は、ハウルホーフェ家の人間では無かった。
そして、力の弱まったハウルホーフェ公国から、その後、バーゼン
豊かなバーゼン辺境伯領や、シュタイナー侯国と違い、ハウルホーフェ公国は貧乏に。
それ以降は、皇帝どころか、公国として財政を保つのも、困難となった。
その
その娘こそ、僕の父親フレーゲルに
そして、お祖父様は、先々帝フローリング3世が亡くなると、後継ぎのいなかった先帝の
この選帝侯会議は、ミハイル
特に、ボルタリア王カール2世は、自分が次代皇帝にとの野望があったので、強硬に反対した。だが、選帝侯会議においては、その野望の大きさと、高圧的な態度を危険視され、
その後、お祖父様こと、穏健に見えたジーヒルホーゼ4世は、皇帝位につくとその仮面を外したのだった。
その当時、ボルタリア王カール2世は、ボルタリア王国及び、
しかし、ボルタリア王カール2世はそれに反発。命令を完全無視。そればかりか、兵を集め、お祖父様に対して兵をあげたのだった。
だが、皇帝直属軍や諸侯軍が、ヴィナール公国を包囲すると、その前からお祖父様の方に好意を持っていたヴィナールの諸侯が、寝返り。逃げ場を失ったカール2世は慌てて降伏したのだった。
その後、お祖父様は、
鉱脈も、ある程度掘り起こしてしまった後でもあり、本気で守る気も無かったようだったが。
この行為に、一部諸侯が、反感を持ったのを目ざとく感じ取ったカール2世は、再びお祖父様に対して兵をあげた。
それに同調したのが、カール2世の盟友、フランベルク辺境伯リチャード、そして、ボルタリア王国の傘下のマリビア辺境伯と、チルドア侯。帝国諸侯からは、トリンゲン侯。さらに、ミューゼン公の弟がネオミューゼン公国を名乗り加わった。兵力は2万5千。
対するは、皇帝直轄軍、息子であるヴィナール公、
ジーヒルホーゼ4世側は、帝国諸侯が総出で参加した、前の戦からは、かなり数を減らしたが、
ヴィナール公国内で激突した両軍だったが、その当時、正面からの総力戦が、当たり前であり、伏兵を置くことは
ダールマ王国軍の騎兵による突撃を合図に正面からぶつかりあった両軍だったが、じわじわと押されるように、ジーヒルホーゼ4世側は後退。
勢いにのって攻めかかったカール2世側は、周囲の
カール2世側は、カール2世が戦死。さらに、兵の半数が犠牲となった。
その後の降伏した人間に対する
僕は、そんな時代、ヒールドルクス公国がある
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