「だとしても和風」を含む小説

雪宮志乃が嫁いだのは、貿易を生業にしているという瀧川慶一郎という男だった。 女中なし、結納・祝言なし、盲目の祖母の世話あり。 そんな条件がある婚姻。 だが、妾腹の子である志乃…

田舎の古民家にある『神様ごはん相談所』。 そこは八百万の神々の付き人たちが訪れ、神様の抱える『食の悩み』を相談する、少し不思議な料理屋さん。 店を継いだばかりの孫娘・小春は、料…

　息苦しい毎日。生きていて、苦しい日々。死にたい。死んでしまいたい。 『けれども、それは本当に貴方の願いなのですか？』あやかしの少女「紫姫(しき)」が紡ぐ、哀しくも、優しいホラ…

突然の秋時雨に追われ、葉子が迷い込んだのは、見覚えのない古い大屋敷だった。 そこで出会った不思議な少年。 想いが作る屋敷。そこで二人は短い時間をともに過ごす。 満開の桜庭園。消…

時は徳川幕府が開かれたる泰平の世。 長きにわたる戦を終え静謐を迎えし日ノ本に、鬼の陰が忍び寄り…… 刀を握りし剣士達は何を救い、護れるのか。 人と妖の戦いが幕を開ける——　　©️…

皇室存続危機のため、一夫多妻が二百年ぶりに復活の蛇紋国。皇太子・灰廉は最初の二人の妃こそ自由に選ぶも、父帝はふくよか・好色・暗殺者など、とんでもない女人ばかり後宮に送り込んできて…

鶴ヶ島の神社で暮らす高校生、三ツ木夕凪 今日も何もない平凡な一日で終わるはずだった。――祟り神に足首を掴まれるまでは。

現代日本にはびこる怪異を祓う職業──討魔師。 その中で“史上最強”と呼ばれる『凪夜』だが、彼には多くの欠点があった。 自信は無く、コミュ力はゼロ。 おまけに生粋の陰キャときた。…

舞台は幕末、江戸郊外の幽世庵(かくりよあん)。 変わり者の絵師・愁水(しゅうすい)は、絵に宿らせることで、化物たちに居場所を与える化物絵師。 神主に化けた鵺(ぬえ)の化物・嗣…

書物を愛する名家の令嬢、白寿。 孤児で行商人の小間使い、黄葉。 性格も立場もまるで違う少女二人の出会いが、四つの災いに覆われる世を救う。 龍神と獅子神を宿した少女たちの友情と…

「あなたを私のうたた寝監視係さんに任命しましょう！」 「まだ寝ぼけてるようなら立ち上がるとすっ転んで危ないぞ？いきなりどうした」 　高校一年春。九州の玄関口、北九州。 　穏やか…

この物語は「暗さ」から始まります。 けれど、十話に至る頃、あなたはきっと登場人物たちの掛け合いに微笑んでいるでしょう。 「無名の美学」、これはまさに静かに燃える日本人の魂の象徴…

　主人公、神越ヒミコは仲間を殺害した罪に問われ投獄された。 　だが彼女は知っている。己の身の潔白を。果たさねばならぬ復讐を……。 　三年後、脱獄を果たしたヒミコは秘密組織ツクヨ…

　【26年1月15日　富士見L文庫さまより書籍刊行されます！】 　龍王の「番」――それは本能で惹かれ合う魂の片割れ。 　天涯孤独の少女・千世（ちせ）は、引きとられた遠縁の家で…

星を詠む力を持つ巫女「織理」が鬼神様に出会う。 毎週水曜日と土曜日の週２投稿！

猫アレルギー持ちの少女、春風美空(はるかぜみく)17歳は猫に触れたかった。 ペットショップ兼猫カフェの店主 相原茜は、ある日いつも店の前に現れる美空を喫茶店に誘い、猫と触れあえる…

最後の大いくさ”から約二十年。天下泰平な日々が続いていた。 　さくら姫こと瀬鳴さくらは白邸領主の娘でありながら、世話役が呆れるほどの自由奔放だが、領民には好かれている。 そんな…

　あの夏に奪われた命を、怪異となったあの子を、もう失わないために。同じように他者から奪うことになってしまう人物、ヨスガの物語。 　あの子の存在を保つため、ヨスガは生贄をささげな…

「『復讐するは我にあり』だ。拳銃は、ある。だが、仕事は引き受けない。警察の捜査の進捗状況は、沙織に逐一報告させる。だが、警察を出し抜くことは、ない」 土本はそういって、微かに微笑…

女子大生の佐藤明里は、代々続く仙法使いの血を引きながらも、力を拒絶し、平凡な日常を望んでいた。そんなある日、従妹の長野夏香から「助けて」という電話が入った直後、夏香は事故で亡くな…