「音」を含む小説

　雪の降る海街・函咲市《かんざきし》に住む高校生・東雲夏月《しののめ・なつき》は、小雪の舞う日曜日の夕方に海を望む教会の近くでいつものその時分ならば鳴るはずのない鐘の音を聞き、そ…

　季節は夏。 　猛暑の続く高校二年。 　比良坂は普通の高校生活を送っていた。が、プライベートは少し特殊だった。 　ある日、隣の席の彩音が相談したいと話しかけてくる。 　彼女は家出…

＜第30回スニーカー大賞用あらすじ＞ 高校1年生の少年、七北田千昭は自他の過去を『あらすじ』として視られる超能力を持っていた。 千昭は高校入学直後、未来を『次回予告』として視る…

　夜の繁華街から少し外れた、幹線道路を規定数値ギリギリに走っているトラックの前に急に人が投げ込まれた。運転手は急ブレーキをかけたが、あまりにも突然の出来事だった為に、鈍い音と共に…

近未来の日本を舞台に 「戦い、バイク、人の力」をテーマにしたＳＦアクション。 新雲暦(しんうんれき)８年、西暦にすると２１１４年。 ここは大日本帝国、旧新宿区ニュー歌舞伎町。 …

父の部屋のエアコンが壊れた。 　その月は連日猛暑日を更新し続け、1日中暑い日が続いていた。 　お風呂を出てリビングに向かうと、真っ暗な部屋のソファに人影があり、父はリビングで寝る…

　ある日、全人類に特別な能力が与えられた。それによって今までの秩序は破壊され、世界はより強い能力を手にした者による、支配と混沌の時代を迎えようとしていた。これはそんな世界で最強と…

　未だ空は暗く、静かな世界。それでも目が冴えてしまう。眠りたいのに眠れない。 　そんなよくある刻の中で、どこからともなく音が聞こえる。 　一度気になってしまっては、余計に眠れなく…

小さい頃からずっと幽霊や心霊現象といったオカルトを嫌い、人とあまり深く関わろうとし続けなかった少年、初風深夏（はつかぜみなつ）。 そんな深夏はある日、菫（すみれ）と…

専門学校で執筆した作品を転載しています。 学園祭にて販売しました。 ひきこもりの青年、九十九 晴(つくも はる)が久しぶりに外に出た際に、人形のように綺麗な少女、リンと出会う…

エルドリアの神秘的な時代、若い魔法使いの弟子リアムは、古代の強力な呪文をマスターしようとしていた。悲劇的なことに、彼の人生は謎めいた呪いによって絶たれ、彼の可能性は満たされないま…

【耳のいい隠れ長公主】✕【したたかな美貌の文官】コンビが挑む後宮の陰謀！ 片目が紅い娘・曄琳（イェリン）は訳あって後宮から逃走した妃の娘ーー先帝の血を引く、隠れ長公主。 貧民街…

『私だけではありません。この国では、百年ほど前からみんなこうなのです』 　外国から工場の取材で訪れた私は驚いた。その国は、国民全員が耳が聴こえず喋ることもできない、それが当たり…

「この役立たずが！！」 　凄い形相をした親父に殴られた僕は啞然となった。 　いつもこうだ。僕がどれだけ頑張っても、どれだけ足掻いても、返ってくるのはいつもこれ。 　だけど、…

　二人で歌手になることを夢見てきた、鈴音（すずね）と歌奈（かな）。デュオデビューが決まり喜んでいたのも束の間。プロデビューできるのはひとりだけというプロデューサーの言葉がふたりの…

東雲凪は誰とも関わりを持たないと思っていた雨宮月音とある事がきっかけで交流を持つことになる。 学校と私生活で態度が違う雨宮月音に戸惑いながらも、新しい一面を知っていくことで徐…

　枕元に置かれたスマホの画面が振動音と共に明るくなる。 　ゆっくり体を起こして物音を立てぬ様に慎重に歩き、寝室のドアをそーっと閉める。まだ明るいスマホの画面には、たーちゃんという…

「あっ、ごめんなさいっ！」 高校に入ったなんの変哲もない男子、森下健太は入学式の日に車に轢かれそうになった女子、香川鈴音を助けた。にもかかわらず、彼女は自分から逃げるように離れて…

おとめすないぱーまりあのきゅうじつ　と読みます。 一枚の歴史的名画を巡る醜い大人たちの思惑に巻き込まれる三人の若者たち。 命を狙われ、理不尽な要求を突きつけられながらも動くしか…