「カーテン」を含む小説

家にいるときだけ日差しが怖い男。分厚いカーテン。騒音。隙間から差す光。

これは2022年に開催されたKACの全11回お題作品を、連作短編として纏めた物語です。 貴方が惹かれた世界へ、どこからでもお入り下さい。 【ボクの楽園】：ホラー ボクのお家…

「愛と海の共通点て、何だと思う？」 　白いダイニング。白い椅子に腰掛けた少女が問い掛ける。開いた窓から吹き込む風に、白いカーテンが揺れている。辺りには白い光。大きな栗色の目が向か…

　我々魔法使いと呼ばれる人種は常識と知識と経験と法則をもって呪をなし、魔法と言う力を構築する。 　しかし、子供は違う。 　常識も知識も経験も法則も何もかも関係なく、ただ矛盾と想像…

動画サイト大好き高校生である衣笠一樹（１７）は、最近Vチューバーにはまっている。 特に、大好きなのはASMRだ。できれば、ちょっとエッチだったらありがたい。 今は登録者数３０万…

彼女の居ない郁登《いくと》は、ある日、父の頼みで恋愛相談所を手伝うことになる。そこに来たのは同じ学校に通うカオリという女の子だった。カオリの相談内容は好きな男の子と一歩踏み込んだ…

「殺伐感情戦線」の「光」参加作品です。 隣の部屋のベランダから洩れてくる光。

なにも君じゃないといけないわけじゃない。人間にはありふれた特性が必要で、たまたま君が選ばれただけだ。 　ほら、見てくれ。きみの目の前にある体は完成されているだろう？ 　 　百六十…

僕の生まれ故郷の村には夜人(よるびと)という言い伝えがある。 夜になると現れるそれは、不吉とされ、夜間にカーテンを開けたり障子を開けることが禁じられていた。 その村で友人が不可解…

彼女の趣味は読書と園芸。 私はそんな彼女をぼんやりと眺めていた。 ある日、彼女は透明人間になってしまう。 私は彼女の為に、何が出来るだろう？ ――――――――――――――――…

蒸し暑くなってきたある日、仕事から帰ってきた主人公がカーテンを開けると、窓にゾンビが貼り付いていた。

『ボカロ曲』と『閉じたカーテン』をテーマに書きました。 末尾の曲紹介まで行かずとも気付ける人はいるはずです。

予測を越える波は、心を揺さぶり、生きる為の歩みを留まらせます。 だから、健やかに生きる為には、凪のように、心を穏やかにしなければ行けないのです。 ※形態としては歌詞になります

不器用で空気の読めないところが自分とそっくりな友達。大の仲良しだったのに、ある日を境に距離が生まれ……。三年ぶりに訪れた公園で、友達の小さな秘密を知った杏は……。

ソフトボール部の私は、部活に力を入れる友人、ミナになんとなくついていけないでいた。 部活終わりに夕日の差し込む教室で会った、クラスメイトの白井君の目線の先は？

私、魔門愛は殺人鬼だ。正確には、殺人鬼だった、が正しい。 ある日突然、前世の記憶に目覚めた私は、前世の自分が殺人鬼だったことを知る。 それ以来、夜な夜な「自分が殺人を犯す悪夢」に…

かつて戦国時代、石田三成率いるヒトミミ軍と徳川家康率いるケモミミ軍の戦があった。 関ケ原合戦を起点にして、日本は二つの種族に二分された。 数百年後に、核兵器の傘が世界を覆ってもな…

　円谷 真澄(つぶやら ますみ)、高校二年生。身長百八十五センチ。無駄に人目を引くこの長身がコンプレックス。 　背が高いのに気が小さくて臆病な僕は、人と目を合わせることが苦手。い…

酷い花粉症に悩まされている秋野は、ある晩、金縛りと幻覚に襲われる。

　プチパーティーを待っていた焼き機は、どうだろうカーテンを閉め切った部屋の中、陰気な疲れ切った社会人に光を当てている。 　数か月前に俺は高校時代から付き合っていた彼女と別れた。だ…