「人 純文学」を含む小説

全ての人が時間に抗う。運命に定められた、正しい行動を取れば時間が進む。時間を進めることが容易ではなく、気づけば現代は、若者で溢れた超若年化社会。時が止まってしまった原因———。僕…

カクヨムコン8短編賞参加作品 　地下鉄の車内。またあいつがいる。 　僕の頭の中にあのテーマ曲が流れる。おどろおどろしいコントラバスの低い音。でぇーでんっ、でぇーでんっ。 …

九州芸術祭文学賞で、宮崎県地区部門で二席を受賞した作品です。 長編の『星神楽』に対して、応募用に再構成したものです。 タイトルは『星神楽』でしたが、名前を変更しています。 短編作…

　思い込みである優しくない世界に住む人に、どうしたら言葉は通じるだろう。 　そんなことを試して数年、けれど表面だけをなぞってはループする怒りに、女はもう疲れていた。 　けれど、守…

ある日、会社委員の涼介は、電車を待っていると突然、女子高生の美咲にコーヒーをかけられてしまう。 「弁償します！」と頭を下げる美咲に、「その分学校で勉強を頑張って」と涼介は会社へ…

成長していく中で、しゃぼん玉への思いが変わっていく。その過程を追った物語です。

　どこかの地方都市の中学校に通う3年生の藤木には、ちょっとイカれた友達の川口がいる。近所のゲーセンに入り浸ったり、喧嘩をしたり、普通に勉強したりする日々。そんな平和な日常を壊すか…

一冊小説を出して夢を諦めた僕と君。二人に小さな偶然が襲う。

あの日、僕は宇宙人に恋をした。 幼稚園児のヴァイオリンの音で思い出される安っぽい僕の初恋。

私は自分のためにしか謝罪をしたことがありません。 周りからは品行方正で優しい人、と思われている私ですが、その内面は利己的でドス黒い人間です。 今まで誰も私のそんな本質は見抜けませ…

【おはよう】 大学受験を終えたばかりの主人公アキラと喧嘩別れしたきりの遠距離ドライバーをしている父。繊細な青年の心に沿うた短編作品。 【戦線に異状なし】 敗戦の濃厚な戦場から遺髪…

文武両道で人に興味がない伊織。優等生で根暗。クラスでいじめにあっている少女、桜久（さく）。 最初で最後の恋が初恋だったふたりが、10年かけて幸せになる物語。 初恋を忘れられないす…

ある日大船に住む一人の青年が亀を助ける。 その亀はお礼をしたいというので片想いの手伝いをしてもらうことに……？

決まった〝未来〟を知ってもなお、時間は進み続ける。的なはなし！

会社を休職し、無気力な生活を送る『私』へ、一本の電話が届く。 電話の相手は、かつてのバイト先の『先輩』だった。 先輩との電話で新作ゲームを一緒にプレイしようと約束する『私』と『先…

「俺はお前が好きだ」と、幼馴染が蛙に想い人を重ねて告白していた。それが意地悪な質問だとわかっていたのに、シュールな光景に思わず「本人に直接告白しないの？」と笑ってしまう。私は彼の…

窓のない部屋に暮らして、出会ったこと。

「猫は幽霊を見ていると言わているが、実際のところ何を見ているのだろう。猫は私達には見えない不思議な世界を見ているのかもしれない。それがどんな世界かは見当もつかないが、きっと素敵な…