「透明」を含む小説

　「何もない。」どこでもそう思う癖がある。一緒に、透明な森とかそんなイメージを思い浮かべようとする。 目の前の風景と自分との関係を見出そうとする。美しいとか普通とか言うのではなく…

「青春ってなんだよ」 友人から「透明人間」と言われた目立たない少年──時ノ森健示は入学式の放課後、転校生の空あおはから、 「部活を手伝ってください！」 と言われ、仕方な…

構想が思いついたものを適当に書き出して行って、公開できそうなものを垂れ流す。 ただの練習帳とも言える。 今のところのインデックス ・いつまでも観ていたかったあなたへ(1/1)…

友人からの「夏と透明」というお題をもとにつくられた物語。

小学校最後の夏休みに交わした約束で付き合う二人。透明に輝くラムネのガラス玉と子供の無垢な心。しかし、大人になるにつれてすれ違う愛。愛とはなんだろう…

RPGとかにある透明な壁の正体、俺。

「10年前の流星群の日、一人の生徒が自殺したんだ――」 　そして今年も、星降る夜がやってくる。 　流れて消える光の雨。 　命なんて無価値なものだと知っているのに。 　それでも人間…

来道（らいどう）駿（しゅん）は入学した高校で、虹色の高校生活に憧れていた。 しかし、彼の毎日は無色透明、なんのドラマティックな展開もないまま過ぎ去っていく。 そんなある日の下校途…

第一章 雨の日の大学で、一人の学生が屋上から転落死した。 屋上からビニールに入った遺書と思われる物も見つかり自殺かと思われたが、実は遺書はラブレターであり、そこに名前が書かれてい…

恵まれない環境で育った男は、クリスマスに黒い姿のサンタに出会う。

「落雷が深夜３時の真夜中の闇を切り裂くような衝撃でした。あたしがあなたに差し出せるものはこれだけ。学校一のひねくれものの、くもりひとつない透明な純情だけ」

昔、昔。 虹を閉じ込めた透明の隕石「落花星」の飛来によって、その星の人々は「思ったことを現実にする不思議な力」を手に入れた。 大地には不思議な力を有する「星石」が溢れ、天空は一面…

生きるためだけに毎日を過ごしていた俺は、ある日の仕事終わり一人の幽霊の少女と出会う。 その後、成り行きで少女を養うことになった俺は日常で起こる些細な出来事を通して、少女との絆が深…

朔は眠ると必ず夢を見る。それは決まって正夢になる。 姉は「幽体離脱」と言うが、この体質が何と呼ぶかはどうでも良い。 最近は現実と夢の世界が入り混じり、自分がどちらの世界の住人なの…

思春期真っ只中の高校二年生、榎本奏《えのもとかなで》。幽霊部員ばかりの美術部に所属する彼は一人の女子に恋をしていた。しかし、根暗な自分には叶うはずもないと青い春を半ば諦めてい…

澤田美晴、32歳。 朝から晩まで仕事漬けの毎日を送るキャリアウーマン。 恋のしかたは、遠い昔から忘れているような気がする。 大室幸哉、24歳。 大学を卒業したばかりの社会人…

僕らは古い女神の名残だった。 僕らの手のひらの上で、命は本当に容易く壊れたし、生き生きと育まれた。 僕らはいつも一緒だった。 けれどある時、君は僕に、小石を投げつけるみたいに別…

ただ、母の記憶を取り戻したいだけだった。 少女が目覚めると、そこは美しい丘の上だった。 どこまでも広がる透明な空、青々とした芝の中にはちらほらと花が咲いている。 丘を下り…

トオルは透明人間になった。