「間」を含む小説

息長筋の皇女の忍坂姫は今年15歳になった。 父の稚野毛皇子は、彼女の婚姻相手に今の大王の弟である雄朝津間皇子を考えていた。 忍坂姫と雄朝津間皇子の婚姻の話しは、稚野毛皇子と、…

船内時間で50年、コールドスリープの人間を満載して飛び続ける恒星間移民船。そんな誰も寝静まった船に起きている人間が2人だけ。これはみんなが起きだすまでの2人だけの最後の時間のお話…

都会から、我気逢町という田舎町へ引っ越してきた中学生・ナツメ。新しい学校の同級生は皆優しく、楽しく過ごしていた。だが、次第に母親の様子がおかしくなっていく。 一方、フリーターの園…

残虐非道を絵に描いたような存在、魔王は、人類を滅亡させ、魔族が頂点に立つ世を作り上げる野望を抱いていた。 しかし、魔王は勇者一行に敗れ、野望は憎き人間の刃で打ち砕かれてしまう。 …

　古に各地で語られていたという伝承の数々。それらのおとぎ話が単なる「ストーリー」ではなく、かつて確かに存在して、今がちょうど「ストーリー」の周期であるに過ぎないとしたら。 　父親…

　明治三十四年。大地主の幼い娘、宍塚千代は母のるりが空へと昇ってゆくところを目撃する。るりはクリスチャンであるため、千代は彼女が聖母マリアのごとく天に召されたのだと信じた。それか…

あっさりめの百合

　和泉栄太（イズミ）は新卒１年目の会社員。とある夢を追いかけ、地元を離れて就職していた。 　夏のある日、地元に帰省していたイズミは、偶然幼馴染のれもんと再会する。れもんは眩しいほ…

無限で謎めいた宇宙の中、セナは理解を超えた力を持つ存在で、永遠に彷徨っている。彼の存在はビッグバンよりも前にさかのぼり、何千年もの間、星々を旅し続けているが、孤独な存在にされ続け…

つぶあんのおはぎ食べたい　作ろかな♪ 全６句（予定） ▶お題「彼岸」俳句。 https://kakuyomu.jp/user_events/1681809308527124383…

舞台は謎に包まれた宇宙コロニー「サイト14」。 そこに存在する巨大なエネルギー施設GENプラントの「コア」にアクセスするための鍵、アノマリーがテロリストによって奪取され、コロニー…

転校した日、甘利いぶかは、隣の女の子に何か見覚えがあるような気がする。 そして、相手がしばらくいぶかを見つめ続け、望外の喜びだったようにいぶかのニックネームで呼んでくるのと同時に…

学生の間で流行っている『あれ』に関する取材記録。

仲良くなったバイト先のメンバー、大和とササと私の間に、見えないborder lineがある。踏み込んでもいい？踏み込んだらだめ？私はもっと、近くに行きたい。大和が好き。だから、こ…

「付添婦の3ヶ月日記」は、80年代半ばの日本の病院を舞台に、長期入院する女性・彩と毎日訪れる付添婦・美穂との心の交流を描いた3話完結の物語。孤独と退屈な日々を送っていた彩は、最初…

主人公の夏木 真奈（なつき まな）は夏休みの間、田舎にあるおばあちゃん家に滞在することとなった。のどかな場所で穏やかな日々を送っていた。 おばあちゃん家の裏には林があって、探索…

アラフォー女性が息子を残し、エマという名で異世界に転生。そこでエマを待っていたのは、魔女狩りの犠牲となった修道女の復讐の呪いだった。慈悲深いカフェオーナー としての昼の顔と血に飢…

「――様……勇者様」 優しい呼びかけであなたが目を覚ますと、そこは見知らぬ教会でした。 視線を上げれば、あなたの目覚めに安堵するお淑やかで美しい女性が。 「はじめまして勇者様…

小鳥遊透子29歳オタク。 結婚への圧力が増すお年頃だが、恋愛も結婚もしたくない。できれば自分の趣味に没頭したい系女子。 でも独り身での生きづらさも徐々に感じていた中、大学時代か…

「1エーカーの土地」と端に書かれた、つたない絵を見た瞬間、忘却のかなたにあった記憶が、あふれでてきた。彼女は、きれいな声で歌う子だった。【舞台】20世紀初頭のイギリス