「ねえねえ。」を含む小説

「ねえ」 「何？」 「年間で何人の人が自殺で亡くなっているか、わかる？」 「知らない」 「・・・実はね」

同棲している大学生男女の日常を描いた短編です。

　いよいよ国家転覆か。 　相変わらず仏道に生きる預流の前だが、パラレル平安京に不穏の影が差しては平穏無事ではいられない。 　何かの間違いで今上帝のお妃候補に挙がった途端、政治的思…

　高校生の森山緑葉は、お姉ちゃんの代わりにお見合いをすることにした。

少年・コーヘイは、異星の少女・ECHOと共に広大な地下図書館を探検する日々だ。そんなある日、コーヘイの前に新たな少女が現れて――。

ねえ、知ってる？　郡山小七不思議の一つ、『騒がしいオバケ』のその噂。

「ねえ、みどりちゃん。おはなし聞いて」 「今日はどんなお話なのかしら？」 「あのね──」 これが、絵描きを目指すわたし、千歳 緑《ちとせ みどり》と、小学一年生の女の子、鳩羽《…

私たちとは違って、町野くんにとって言葉は消耗品だった。一度使った言葉は、彼のボキャブラリーのなかから消えてしまう。二度と使うことはできない。 「……は、そう。……そう」 …

恋人が死んだ。 朝起きて、私は放置していた下着を身につけると、隣で眠っている恋人に囁いた。 「ねえ、朝よ」 返事はない。

KAC2020参加作品。 少年は忙しそうなトリさんを取っ捕まえて、一方的に喋り始めた。 どんでん返しについての私見。一応どんでん返しがあります、とここで書く矛盾よ。

「ねえ、ユキばあ。ボスってやっぱり強いですね。かっこいいなあ」 「そうかねえ。あいつはいつまでたってもハナタレ小僧だよ」 「へへ。やっぱりユキばあとボスは仲良しですね」 「気持ち…

とある女性たちのお話。 その標識に従えば、もとの世界には帰れない。 KAC2020 ～カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2020～ 三回目「Ｕターン」

私は常々思っていた。異世界に転移した物語の終わりがいつも『王子様とヒロインは異世界で幸せになりました』っておかしくない！？　って。 だって、残してきた家族の存在は！？　友達は！？…

「ねえ、お母さんがいないってどんな気持ち？」 アンドロイドの少女は、母のいない人間の少年に聞いた。 少年は答えた……

「ただいま～！」 「……」 「ねぇ、お母さんもいないの？」 （お母さんは専業主婦だから、 この時間は必ず家にいるはずなのに……） 「お父さん？」 真智は、とりあえずお父さ…

ゲーマーの俺には友達はいない。 別に寂しくはない。むしろ気が楽だ。 嘘ばっかり。うわっつらだけで笑う。それがつまらなくても笑う。 だったら一人でゲームをしてたほうがどれほど楽し…

　この世界には、毎年クリスマスイブの日に、人前にその姿を曝けだす盗賊団がいる。 　その名も『サンタクロース』。人なのに、羽もないのに、鳥のように自由に飛び回ることができるせいで、…

綺麗事だけは生きていけないというその口で、清らかな空を守り続ける孤独な帝。 ねえ、理想の未来に、わたしの世界に手を伸ばすよ。あなたに夢が届くまで、いつまでも。

　「ねえ、……今日、暇？」 　昼休み。学生のウトウトを誘う時間。 　まどろみの中に沈みそうになった俺を覚醒状態に戻したのは、学校きっての天才だった。 　確認するが、当然こんなト…