「そいつ」を含む小説

　空を見上げると、そいつはいよいよ限界だと思えるほどに大きくなっていた。 　恐怖なんてもうとっくに通り過ぎてしまって、おそらく笑みが自然に浮かんできた。幾人もの人間が行き交う平日…

　はい、俺です。異世界に召喚されちゃっててへぺろ。でも、異世界から日本に交換で召喚されちゃってる、俺にそっくりな勇者もいるらしくてね、そいつがまた無茶しやがるんだよコレが。なんな…

異世界でモンスター開業医をやってる主人公。 最近は夏だからかやたら活発になる勇者活動。 迷惑をこうむるのは傷つけられるモンスターだけでなく それを治療するモンスター開業医にまで…

少なくとも人が座っている。 そいつが窓枠に足をかけて支点にして、椅子を半転させているのだ、そいつの動く影がデスクトップからまっすぐに伸びて、こちらまで届いているのが今更分かった。

金を払えば２秒で吐血！！ 世界２大奇病「お金嫌悪症」をご存知だろうか。 そんなまれな病気になった主人公。 なんとかお金を見ないようにするも……！？ ↓前回の投稿↓ 『あな…

山歩きの最中にみかけた陰陽師みたいなやつ。俺はそいつとともに封印された禁断の地に入り込んでしまった。そしてそこは化け物の巣窟だった。

一人焼肉、出会った牛の幽霊。 そいつは精肉された事への恨みが あるわけでもなく、 ただ、快楽的に自分の生前の肉を 食べる青年をからかいはじめた。

　国民的超大人気ＭＭＯＲＰＧ、ボーダー・オブ・ザ・パラレルワールド。多彩で色濃いストーリー、幅広いキャラメイク、思わず声を上げてしまうような臨場感あふれる戦闘シーン。まさに、国民…

とまらない犯罪。 政府は犯罪抑止のために「隣人さん」を導入する。 隣人さんが常に自分を見ている気がして犯罪は激変。 でもなんだかちょっと恥ずかしい……？ ↓前回の投稿↓ 『…

苗字オークションにやってきたのは理由がある。 最高の苗字には約束された幸せがある。 なんとしても「西園寺」を落札してやるのだ！！！ ↓前回の投稿↓ 『【カクヨム異聞応募作品…

時は現代日本。古き時代に闇夜を駆け回った忍者の一族の末裔である甲賀家の末っ子に生まれたのが俺こと甲賀隼太郎。 忍術は兄弟の中で一番ド下手で落ちこぼれであると自覚していた。 そんな…

「――ねえ。このカラス、〈生贄〉にしよう」 　と、夜花は言った。 　ぼくたち五人（オオカミ、カワホリ、ヤギ、夜花、ぼく）は、小学校のクラスでは除け者扱い。そんなぼくたちはある日…

　――俺には彼女が出来たことがない。 　小学生、中学生と彼女が出来たことがなかった｜黒瀬怜音《くろせれおん》は高校生活こそ彼女を作ろうと、地元とは少し離れた町へと進学する。 　し…

俺には嫌いな奴がいる。 そいつはいつも大人しく教室の隅で本をひらいていた。 そう、いわゆる”根暗な奴” 木山高校　２年４組　須川与一（すがわ よいち） これはその俺が嫌いな奴の名…

たまたまやってきたホテルで出くわした殺人事件。 厄介なことになったなと思った俺はそいつと出会う。 録音探偵の異名を持つ名探偵と。

俺は３０歳独身の飲食店経営者。 3つ年下の元後輩のえみと不倫をする。ふたりにくる別れ。本気の恋に失恋した俺は怪しい男に出会う。そいつは「記憶屋」といった。もし消したい記憶を消せる…

　後世に名を刻む大戦、シャソワールの戦い末期に投入された第４２７小隊通称『特殺隊』。それは死刑執行を待ちながらも各々の持つ異能に目をつけられ、最前線に駆り出された罪人たちで組織さ…

シニアを元気にしたい明るさがとりえの若い機能訓練指導員。様々な施設を経験し感性の摩耗した施設長。金さえ入ってくればいい社会福祉法人二代目理事長。若い時から男運がなく自活のため資格…

幸せってなんだろう、って考えてみることがよくあるんだ。ただ、そいつは、掴もうとすればするほど、するり手の中から逃げていってしまうように感じる。そんな厄介でへそ曲がりなヤツについて…