「と私 短編」を含む小説

「いつか、地獄のドライブデートしようよ」 　握手会の日、僕と美花はそのまま手を離さずに、白い軽自動車に乗った。世間から逃れるように立体駐車場で暮らし始めた私たちは、「アイドル」と…

【私と猫】 https://kakuyomu.jp/works/16816700427613127211

目に焼きつくほど赤い夕焼けを見た時考えることがある。今日どこかで魔女が死んだのだと。 「私はね、もうすぐ魔女になるんだ」 それは高校時代のある思い出に由来していて、彼女と過ごし…

不思議な少女と吸血鬼の少女のお話。 長く生きる吸血鬼は人と深く関わっても、すぐに人は寿命によって吸血鬼よりも速くいなくなる事を知っている。 だから、自ら人との距離をおいていた吸…

とある時代の、とある人物の残した日記。 ここからあなたは、なにを読み取りますか？

　食べ物探しに命をかける「弟」、末っ子担当の「姉」、子供たちの世話を焼くことが生きがいの「母」、いつもマイペースな「父」、そして彼らの観察者である「私」。この五人が一つ屋根の下に…

「……すまないが、ここに避難させてくれないか？　俺たちは旅のものだ」 　吹雪の中、小屋の中に住んでいた女性は突然の来客に玄関の扉を開ける。 　その来客であるふたりのバックパッカ…

『三題噺の競作６「レトロゲーム」「パーカー」「森」』によせて書きました。

失恋すると死んでしまう人魚の末裔の私は、たいてい記憶喪失だ。 失恋する度に、博士に薬で記憶を消してもらっているから。 ――懐かしい歌声のような波のさやめきと、瞼から染み込んでく…

いじめをしてしまった。 それは今の私を傷つける。

｢私｣は父の厳格さに耐えかね、独り街へと駆け出した。しかし私はそこで大海を知る事となり…。

　とある伯爵と後妻である商人の娘との間に生まれたシャルロットは、小さい頃から変わらずに前妻である貴族の娘を母に持つ腹違いの姉を姉として慕っている。しかし、姉を姉と慕い仲良くすれば…

これは作者である私の身の回りで起こった誇張ゼロのリアル話です。興味あったら是非読んでください。短編です。

ラナンキュラスは、国で一番の錬金術師が造った機械人形（オートマタ）。 亡き王妃の代替品として王様の心を癒やすために造られました。 王妃の記憶を受け入れて、ラナンキュラスは人間のよ…

隣町に、世界最後のパン職人がいた。なぜか彼は、パンの製造方法を誰にも教えなかった。1人の記者である「私」は、パンの作り方という特売ネタを探るために、職人を取材することになった。

「私」は居酒屋を営んでいる。酒も出さない居酒屋だから、赤字になってしまっている。しかし、最近よく来てくれる友人がいる以上、簡単には店をたためずにいる。

でも現実かなんてわからない。見ているものは、夢かうつつかわからない。日記型掌編小説です。

五十嵐真澄は、クラスの一部から人魚姫、と呼ばれていた。 そんな小学校からの友人の姿を、私はいつからか、遠くから眺めるようになっていた。 そう。あの、夏の終わりが来るまでは。 ※こ…

（※戦記物程度のグロ表現あり） 主バラクとその騎士サイモン。二人は今日も、南を目指している。 （2021年お正月有志さらし参加作品　テーマ「ひ（変換・解釈自由）」） リンク　→…

その道には、鬼が出る。 その噂の道を、私が歩いていたとき、少女はふっと私の目の前に、姿を現したのだ。