「青春文学」を含む小説

独りぼっちだった彼は、強く願った。 目の前に現れた"エンジェル"は、ひとつだけ願い事を叶えると言った。 しかし、それには、其れ相応の犠牲も伴うと–––。 彼には失うものなどなかっ…

「私は世界をクズと思っている」 放課後の屋上で、盛大な勘違いから始まった、天真爛漫で何事にも真っ直ぐな才能人『望月茜』と、ニヒルな文学少年『市川善一』が織りなす青春音楽ストーリー。

カクヨム甲子園2019「恐怖はSNSからはじまった」参加作品。 高校生の信哉は、Twitterを眺めたりギターを弾いたりしながら、返事が来ないLINEをずっと待ちわびていた。ある…

いつものアイスが売り切れていた。 夜のコンビニ。大馬鹿野郎のあたしらは、大馬鹿野郎のすれ違い。 夜はどこまでも夜だった。

蚊取り線香の匂いがする。 僕はアイリと電子柱の影を踏む。 そうして、この夏はたったの一度だけだと思い知る。

2015年の夏。終戦から70年後の日本。 横浜市に住む大学三年生の海村雄大は、大学から帰宅した際に自宅の玄関前に佇む一人の青年と出会う。小豆色の地味な印象の所々焼け焦げた服に身を…

父は歌手、母は作曲家という両親の間に生まれた蒼斗は、10年前、父が殺されるところを目の当たりにして以来、人前で歌うことができなくなってしまった。現在は友人のバンドへ楽曲提供をする…

音楽室で、友だちが腕を切っていた。 ――痛いくらいに暑い、中学最後の夏、必死になって、フルートを吹く。一緒に吹いていられれば、理由なんて必要なかった。 ＊第二回氷室冴子青春文学…

僕は何者なのだろう。 そして何ができるのであろう。 そんな問いかけに彼女は答えてくれるのか…… 自分が何者か問い続ける不器用な僕と、 彼女との出会いと別れを描いた物語。

ある島の少年、りんね。彼は蜃気楼をもう一度見たかった。何故かは思い出せないが、大切な何かがそこに有る気がする。そんな漠然とした思いが、彼を浜へと導く。 その頃、港では一人の少女…

　横書き表現の実験小説です。　 　シートごとに人称、主観、視点がかわる構成で、逆に物語りに入り易く通常の書籍を読むのと近い感覚を目指しました。戸惑いも含め楽しんで頂けたらと思いま…

長編小説のアイデアの一説です

西暦3000年。 夜空に浮かぶ星々のほとんどが天体ではなく光源だということがわかった。 また、人類にも大きく関わっているという。 子供のうちは本人にしか見えない一等星があり、大人…

公園で見つけた一匹の白い蛾。傷付いた身体で必死に飛び立とうとするその姿は、過去の幻影に苦しむ「たかし」自身であった。暗鬱な生活に耐えかねて終わりなき追憶に逃げ込んだ青年は、絶望を…

1990年台の日本を、小学生、中学生、高校生と過ごしてきた、当たり前に別々の二人を中心に、ひとひとりの世界が宇宙まで広がってゆく、そんな話

喫茶『花田屋』で親の手伝いとして働く花田由美は様々な人との出会いを経て自分の人生を見つめなおす。 「喫茶『花田屋』へようこそ！」「ヒガンバナは貴女の手に咲く」「海賊たちの声」の三…

　劇場館高校の高嶺の花にして、どんな時でも無表情で有名な『鋼鉄の文学少女』の異名を持つ少女・隠神刑部鉄火（いぬがみぎょうぶ　てっか）。 　彼女にはとある秘密があった。 　それは…

長編で書いている「上海ハニー」からの一部抜粋です

紫涼は文庫本を片時も手放さない古風で古典的な文学少女。 愛するのは数多くのエッセイも書き遺したずっと昔の小説家。 夏休みの始まりと同時に自分の文学愛のために「戦場」へと旅立つ。 …