藍と蜃気楼

青豆 莢果

蜃気楼

こんなことを言っても、誰も信じないだろう。だから、僕はこの手帳に書き留めておこうと思う。リンネ、それでも良いでしょう? 全てが嘘のようでも、それは確かに現実であるから。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


夏、油蝉が煩く鳴いた日。僕は初めて蜃気楼を見た。海の向こうには港が広がっているのに、それは全て目の錯覚なのだという。


ーーニセモノの世界。


誰かが言った。虚像でできた嘘の世界。僕は無性にそこへ行きたくなった。何もかも上手くいかない日々を投げ出して、ニセモノでも構わないから新しい場所へと逃げたかった。だが、そこに行くための道など無くて、ただ嫌な程に青い海だけが広がっている。


ーー僕はそこには行けない。


その悟りは悲しく、辛いものであった。当たり前のことであるはずなのに、悔しくてやるせない気持ちになる。青が強く目に焼き付き、心に大きな穴を開ける。ふと気付くと蜃気楼は消え、また世界は現実だけとなった。


学校に行っても心の穴は消えず、ずっと窓の外を眺めていた。もう一度、あの世界を見たい。そんな期待を込めながら、海の青を見つめる。


放課後も部活に行かず、浜へと向かった。生温い潮風が僕の頰を濡らし、数え切れない程の雫が浜に落ちた。思い出せない悲しさと虚しさが襲い、溢れ出した感情が止まらなくなった。


ーーニセモノだとしてもあの港に行きたい。


何日こんな生活を続けたのだろう。自分の影しか居ない浜で、物思いに耽る。もし、あの世界に行けたとしたら、僕は何をするのだろう? あっちでも同じ生活が待っているとしたら、行く意味がどこにあるのだろう? 多くの疑問が浮かんでは僕の身体に蓄積され、いつか身動きが取れなくなってしまうような気分になった。


ーー僕はどうしてあんなにも蜃気楼に惹かれるのだろうか?


目を閉じると、瞼が日差しで焼けていくのが分かった。水分が飛び、痛みが徐々に増していく。


ーーこのまま何も考えず、死んでいけたらきっと楽なんだろうなぁ。


意識が遠のいて、とうとう表皮の痛みも感じなくなった。もうじき僕は死ぬのだろう。全身の力を抜いたその時、海の冷たい水が顔を濡らした。


「イタッ! 」


日焼けした肌に塩水が沁み、思わず叫んでしまった。ここには僕しか居ないはずなのに、誰がこんな事をしたのだろう。目を開くと、そこには日焼けした僕がいる。


「ここで何をしているの? 」


彼はそう言うと、僕の話を聞いてくれた。見た目は僕と瓜二つなのに、自分よりもずっと大人っぽい。僕もこんな風になれたら、もっと上手く生きて行くことができたのだろう。いつの間にか、心の中に妬みのような気持ちが芽生えていた。


彼は一通り僕の話を聞き終えると、海の方を眺め遠くに見える港を見た。空の蒼さと、彼の諦めたような微笑が僕を限りなく不安にさせる。さっきの嫉妬と混ざって、何とも言いがたい淀みが心を気怠くする。それを見かねたのか、彼は僕を落ち着かせるようにゆっくりと話始めた。


「僕は君と同じような少年を知っている。多分、少しぐらいは君の気持ちを理解できると思う。でも、僕が今何を言ったところで、君には嘘のようにしか思えないだろう。だから、これからする話はただの虚言だと思ってもらっても構わない。だけど一つ、真実が無ければ嘘は生まれないということだけを忘れないでいて欲しい。」


彼は深く溜息をする。地平線上には見覚えのある港が浮かんでいた。


「僕はリンネ。見ての通り、君のドッペルゲンガーだ。信じるかどうかは分からないけど、君はここで少しばかり違和感を感じることとなるだろう。始めは何が起きたか理解できないと思うけど、いつか分かる時が来るから、君ならきっと大丈夫。もうじき港が消えてしまうから、君と別れなければいけないみたいだ。今日、君に会えて良かったよ。」


彼の影は薄れ、やがて見えなくなってしまった。再び一人になった浜はどこか寂しげで 、もう港は見えなくなっていた。気のせいか、藍に染まった海が四回程煌めいたように見えた。


いつもと同じ道を歩きながら、見慣れた風景を眺める。僕の住む港街は人口が少ない為、出会う人も知り合いしかいない。今日もドッペルゲンガーと出会ったことを除けば、昨日と全く変わらない。明日もきっと今日と同じだろう。ここでは変化のない日々が僕を待っている。だから、僕は蜃気楼の港に憧れを抱いていたのだろう。でも、もしあの世界がリンネのような人間で溢れていたなら、僕はやっていけるのだろうか? 僕は彼に嫉妬するばかりで、彼のような大人っぽい人間になれない。性格はそう簡単に変わらないってことぐらい分かっている。


ーーそれでも僕はあの港に行きたい。


僕はそう強く、心から願った。たとえどんなことが待ち受けていても、平凡な日々から抜け出せるならそれだけで良かった。


家に帰ると母の姿は無く、代わりに見知らぬ仏壇が置かれていた。家を出る前まで喧嘩をしていたはずなのに、何かがおかしい。僕は急いで自分の持ち物を確認した。


ーー犀川リンネ。僕の名前じゃない。


それに気付くと、途端に怖くなった。家を飛び出し、誰もいない港に行く。海は漆黒の闇のようで、あらゆるモノを取り込んでいくブラックホールみたいだ。その怪しさが、今の僕には手に負えない化け物に思えて、ただただ怖かった。震えが止まらなくて、声も出せない。その場でうずくまりながら、夜が明けるのをひたすら待った。


朝が来ても、僕の気持ちは複雑だった。学校の教室も担任も同じなのに、クラスメイトの対応が全く違う。何故だか分からないが異様に優しい。今まで教室の空気でしかなかった僕に、皆が話しかけてくる。


「リンネ、おはよ! どうかした? いつもみたいじゃないよ? 」


「おう、リンネ! 元気無いじゃねえか! 俺で良いなら話聞くぜ! 」


ーー元気が無い? 僕はいつも通りなのに......。


動揺した心を隠すのに必死で、全く頭が働かない。脈が変にビートを刻み、視界が歪む。僕は保健室に行くと伝えると、急いでその場から逃げ出した。


一人になる為に屋上に上がると、海が見えていた。綺麗な青だが、僕の知っているような鮮烈なものでは無い。どちらかと言えば淡く霞んでいて、何となく胡散臭い色だ。山々も張りぼてにしか見えず、ニセモノみたいだ。


ーーニセモノ?


落雷のような衝撃が僕を襲った。不穏な空気とともに、潮風が身体を包み込む。気管支に塩が入ったのか、強い痛みと息苦しさを感じる。


ーーここは僕の知ってる世界じゃない。


もう一度、息を整えて水平線を見る。目を凝らすと、向こう側に蜃気楼とは違う小さな港町があると分かった。


ーーやっぱり。


僕は確信した。あの日見たニセモノの世界。僕は多分、いつの間にか迷い込んでしまったのだ。理由も原因も分からない。それでも僕は確かに蜃気楼の中にいる。憧れの場所であったはずなのに、実際はこんなにも怖くて孤独なものだのだろうか。


「ニセモノの世界。」


僕は言った。深呼吸をして太陽に手をかざす。油蝉はまだ鳴いていないようで、無音の空間にただ青が広がっている。人、色、時期。あらゆるモノが少しずつズレている。きっとここの僕も何かが違っているはずだ。


ーー何かが違う僕......リンネ?


ここは僕のいた場所じゃない。彼の世界なんだ。だから、クラスメイトだってあんなに優しく接してきたんだ。きっとここの僕が僕じゃなくて、リンネだから......。目頭が熱くなり、屋上に小さな海ができた。嫉妬を通り越して、強い悲しみを感じる。僕は一体どうすれば良いんだろう。


チャイムが鳴る。一人で屋上にいるだけじゃ、きっと何の解決にもならない。僕は教室に戻ることにした。


「大丈夫だった? 」


隣の女子が話しかける。名前は何と言っただろう......。どうしても思い出せない。彼女は心配そうな顔で、僕を覗き込む。


「リンネ、本当に私達は貴方に感謝しているのよ。だから、たまには頼ってくれても良いんだからね! 」


「感謝......? 」


「だって......、貴方はいつも皆に優しすぎるじゃない......。私達のことをしっかり見て、誰かが困っている時は手を差し伸べてくれる。皆、そんな貴方を信頼しているし、大好きなんだよ。だから......。だから、何ができるか分からないけど、貴方が困っている時に力になりたいの。」


「でも......。」


何も言えなかった。僕は本当のリンネじゃない。皆が思っているような好青年とは違う。ただ自分のことしか考えていない最低なやつだ。でも、そんなことを言ったところで、誰も信じてくれないだろう。皆が優しくする度に、自分の中の罪悪感が大きなっていく。もう僕には耐えられそうもなかった。


「本当に......大丈夫だから......。」


「そ、そう......。何か相談したくなったら教えてね。」


学校が終わると、誰にも話しかけられないよう、走って家に帰った。畳に寝転ぶと、青々としたい草の香りがする。部屋は思った以上に蒸し暑く、いつの間にか喉が渇いていた。きっと元の世界だったら、直ぐに母が麦茶を持ってきてくれたのだろう。しょうがなく台所に行くと、冷蔵庫の中に麦茶が無い。


ーーそうか、誰も買っていないんだった。


スーパーに麦茶を買いに行く為に、汗塗れの制服を脱ぎ、着替えを探す。だが、服は一切洗濯されていなかった。


ーー洗濯も母がやってくれてたんだっけなぁ。


僕は最低だ。今まで喧嘩ばかりしてたけど、母は僕の為に多くの時間と労力を費やしてくれた。なのに僕は何も気付けていなかった。クラスメイトのことだってそうだ。僕はいつも自分の殻にこもって、周りとちゃんと向き合おうとしていなかった。名前を覚えていない以前に、関わりを持とうとしなかった。


ーー変わりたい。


最初から僕の願いはそれだけだったんだ。自分の居場所とか、違う世界に行きたいとか、そういうものじゃなくてもっと単純で根本的な望み。ずっとそれを求めていたのに、自分の弱さを知るのが怖くて何もできなかった。だから、リンネと会った時も嫉妬することしかできなかったんだ。変わりたいけど、変われないんじゃなくて、変わろうとしていなかったんだ。よく周りを見れば、小さなことでも僕にだってできることがあるはずだ。


ーーそうだ。リンネがいない間、僕がリンネになろう。


翌朝、僕は一番に学校へ行った。何か僕にもできることがあるかもしれない。そう思い、教室中を眺める。


ーー黒板掃除くらいなら出来そうだ。


窓で黒板消しを叩いていると、隣の女子がやって来た。彼女はまだ心配そうな顔をしている。きっと僕の所為だ。


「昨日は心配かけちゃってごめんね。寝たら元気になったから、もう大丈夫だよ。」


「本当に......? 私達が信用できないからって、無理してない? 」


「本当だよ! それに僕だって皆のこと、信用してるから! 」


笑顔でそう言うと、彼女も少しばかり微笑を浮かべた。黒板消しを桟に置き、白粉のついた手を洗う。水は生温かったが、サッパリとした気分になった。それから教卓に行くと、始業時間まで座席表を眺めた。これで少しくらいは名前を覚えられるだろう。これも僕にできることの一つだ。そう思い、リンネの隣にある名前を見る。海原 さやか、彼女はそう言うらしい。全員の名前を覚え終わると、僕は席で一眠りした。


昼休みになり、僕は屋上に行った。何度見ても海の青は胡散臭くて、あらゆるものに違和感がある。水平線を見ていると、隣に彼女が来た。


「海原さん、どうしたの? 」


「リンネが何をしてるのか気になっちゃって。あと、私のことはさやかでいいよ。海原さんだと、なんか硬い印象になっちゃうから。」


彼女ははにかみながら僕を見ると、直ぐに海の方を眺めた。黒髪が風になびき、煌めいている。


「あ、ごめん。気を付けるよ。」


僕もつられてはにかみながら言う。すると、彼女は笑顔でこちらを見た。


「分かれば良いのよ。それより、貴方って海が好きなの? 」


「好きなのかは分からない。でも、

つい見ちゃうんだよね。」


「そっかぁ。私は海が好きで、よく港に行くの。そうすると、浜によく貴方が居るから気になってたんだ。ねぇ、今日、一緒に海を見ない? 」


彼女は港で待ってると言い残すと、先に教室へと戻った。漣の音が屋上に響く。時間を見ると、もうすぐ五限が始まる頃だ。僕は急いで屋上を後にした。


放課後、久々に部活に行くと、そこには多くの男子が居た。彼らは僕を見て少し驚いていたが、部長は明るく僕を歓迎してくれた。


「リンネ、待ってたぜ! 」


体も鈍っていて、部活後は筋肉通がキツかったが、彼らとの時間は楽しく充実していた。かいた汗も爽やかで、風も心地よい。


「今日は楽しかった。明日も来いよ! 」


そんな部長の言葉に甘えて、これからも部活に行くことにした。



港に向かうと、随分空も暗くなっていた。さやかはどこだろう。よく見ると、海の側でうずくまっている人影がある。


「ごめん、待たせたよね......。」


彼女は顔を上げると、目をじっと見つめる。


「ううん、ずっと寝てたから。ちゃんと来てくれたんだね。」


遠くで魚が跳ね、藍色の水面に波紋が広がる。今日は新月で辺りを照らすものは無かったが、僕には彼女が微笑んでいると分かった。


「海、綺麗だね。」


何を話せば良いのか分からず、これぐらいしか言葉が浮かばない。何と言うのが正解なのだろう。僕が続きの言葉に迷っていると、彼女は目を閉じて何かを思い出すように話し始めた。


「ここってね、昔から『王御座しう島』って言われているでしょう? それはね、迷える民を前へ導く王がここにいたと言う伝説が元になっているんだよね。」


ーーおうおわしう島? そんな話、聞いたこと無い。


「そ、そうなんだ。知らなかったよ! 」


知らない呼び名に気を取られ過ぎて、ぎこちない相槌になってしまった。僕は少し後悔をしたが、彼女は全く気にしていないようだ。


「伝説によると、王は海で最期を迎えるの。だから、悩みごとがある時はここに来て海を眺めるんだよね。そうすると、王が自分を導いてくれるような気がして、また前に進めるんだ。」


僕は目を閉じて、波の音に耳を傾ける。もし今でも王が居るのだとしたら、迷える人々を導いているのだろう。もしかしたら、僕がここに来た理由も......。


「ねぇ、リンネ。私、貴方とこれからも海を見たい。だから、また一緒に港に来て欲しいな。」


「......僕で良いなら。」


また魚が跳ねた。何故だろう。漆黒の水面が少し輝いて見えた。



リンネとして生きると決めてから、一週間が経った。黒板を消し、部活に出て、帰ると直ぐに家事する。そんな生活を繰り返しながら、自分にできることを少しずつ増やしていった。今では周囲の人と接するのも上手くなり、まるで始めから自分がリンネだったみたいだ。心に溜まっていた何かが消え、いつの間にか身体が軽くなっていた。そして、さやかとは親友以上の仲になり、いつも港でたわいもない話をした。


ーー幸せな日々だ。


初めて自分の居場所を見つけられた気がした。外では海が輝き、眩い光を放っている。


ーー真実が無ければ嘘は生まれない。


ふと、リンネの言葉を思い出した。あの時は理解出来なかったけど、今の僕なら彼の言いたいことが分かる。僕はあれから大きく成長したんだ。少し嬉しくなって、スキップをしながら部活に向かった。


帰宅途中、港に寄る為に道を歩いていると、浜に倒れている人がいた。ここ最近は日差しが強い。きっと脱水症状だろう。急いでその人の元に駆け寄ると、僕は直ぐに悟った。


ーーもうここには居られない。


彼の肌を冷やすために、海水をかけると小さな悲鳴が上がった。


「イタッ! 」


塩水が日焼け跡に沁みたらしい。彼は痛そうに顔を顰めると、ゆっくりと瞼を上げた。


「ここで何をしているの? 」


そう尋ねると、彼はこれまでの経緯を話してくれた。思春期の苦悩に満ち溢れた彼の姿は、いつかの自分と同じだった。


僕は一通り僕の話を聞き終えると、海の方を眺め、遠くに見える港を見た。彼は複雑な気持ちのようで、表情に落ち着きが無かった。僕はそんな彼を落ち着かせる為にゆっくりと話始めた。


「僕は君と同じような少年を知っている。多分、少しぐらいは君の気持ちを理解できると思う。でも、僕が今何を言ったところで、君には嘘のようにしか思えないだろう。だから、これからする話はただの虚言だと思ってもらっても構わない。だけど一つ、真実が無ければ嘘は生まれないということだけを忘れないでいて欲しい。」


僕は深く溜息をし、呼吸を整える。一連の動作が終わると、話を続けた。


「僕は......。」


全て話終えると、僕は海の闇へと消えていった。あの王のように迷えるの者の話を聞き、海で最期を迎えたみたい。そんなことを思いながら、声にならない声でエールを送った


ーー頑張れ!



目を覚ますと、僕は元の世界に戻っていた。生徒手帳を確認すると、元の自分の名前になっている。家に帰れば、母も居る。


ーーただいま。


港に向かうと、そこには変わらずさやかが居た。話しかけたい。だけど、彼女はこっちの僕と関わりが無いから、きっと驚かせてしまう。その場を後にしようと、歩き始めると聞き覚えのある声がした。


「待って! 」


彼女は僕を見つめると、とびっきりの笑顔をする。僕もつられて微笑みを浮かべた。


「りんね、海は好き? 」


日が沈み、藍色になった海は彼女の瞳のように輝いていた。水平線の向こうで、何かが光ったような気がした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


今、僕の記憶は消えかかっている。もうすぐ油蝉も鳴く頃だろう。あの日になると全て忘れてしまうだから、僕はこの手帳を一人の少女に託そうと思う。君がよく知っている名前の少女だ。リンネ、あの出来事がニセモノだとしても、その元は現実であるから。だから、あの日々は確かに存在しているんだよ。


この手帳がいつか僕らの存在を証明するだろうから、僕は何度でもこれを書き続ける。

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