「他人だから…… 短編」を含む小説

“『メモリーインストール』という非合法サイトはその名の通り、自分のＩＣチップに、他人の記憶を入れることができる、というものだ。” 某公募雑誌に応募しようと「記憶」というテーマで…

些細な過ちか、この上ない絶望か。 人はそれぞれに悩みを抱き、その傷の重みは他人が容易に推し測るべきではない。 これは静かな湖畔の宿を訪れた四人の挫折と、再生を描く物語である。 …

他人の言葉を言った通りに理解できていない。自分から曖昧にすることはあるけど、曖昧な行間を読む会話ではまったく通じ合えないし、意図的に聞いてないフリをする。こっちが気付いている事を…

【無敵の人】 他人と接点を持たず、失う物がない――社会からの制裁や死を恐れない人物。 田辺健司は無敵の人である。 日雇いのバイトで生計を立て、古びたアパートに住む。友人…

七天神話は、日本神話で登場する天気に関する神様が人間に恩恵を授けるという言い伝え。その恩恵は人の悩みに入り込み、様々な症状を引き起こす。 そんな呪い的な症状に巻き込まれた少女に…

内気で引っ込み思案な僕は、どこにも居場所がなかった。 しかも、僕はある重大な問題を内に抱えていた。 僕は男のくせに男に恋をしていた。 誰にも受け入れてもらえないこの感情。 自分…

異なる事情からその地を訪れた男女は、偶然にも言葉を交わす。一人は思いを馳せて、一人は決意を固めて。恋でもなく愛でもなく、交わる筈のない糸が一瞬引っ掛かっただけ。朝になればするりと…

見ず知らずの他人は時に最も信頼できる人物となる

山尾駿斗は、創作者だった。少なくとも自分ではそう思っていた。思いたかった。 口だけで行動に移さず、他人を卑下することに精を出す毎日。そんなある日、幼なじみがプロクリエイターになっ…

小学生の頃、ある出来事で心を失った俺は、他人と関わらないように生きてきた。 そんな孤独の中、ただ一人、コダマだけは何も言わず、俺に寄り添ってくれた。 だが、このところ、コダマが全…

『あらすじ』 ある雨の日。「私」は「彼女」を拾った。 記憶のない「彼女」となし崩し的に送っている同居生活は悪いものではない。 前日飲み過ぎた二日酔いの日曜日。 「彼女」は「彼…

200年後の世界。 国の監視が国中に行き届く。 そんな中、信頼できる君。 あと、いちご大福。

16歳の少女「黒咲深白」は、自身が持つある能力に悩まされていた。それは「他人を殺せる状況」を教えてくれる声である。その悩み故に他人との関わりを控えてきた彼女は、ある日、関わりの薄…

女子高校生の金森紫雨には、他人に言えない秘密があった。それは、彼女の一族が退魔師の家系であり、彼女もまた退魔師であること。人間に害をなす怪異と日々人知れず戦う彼女だったが、とある…

幸せとはなんだろう？

3年間同じクラスの川島未羽。彼女はちょっかい、いたずら、嫌がらせが大好きで、俺はいつもその被害者。 だが、それには条件があるわけで、なぜか彼女は席が隣で、さらに授業中にしかしない…

【第205回短編小説新人賞落選作品】 他人に評価されることが自分の評価。好きな人に「可愛いね」「すきだよ」って言われるために生きている、恋に溺れる17歳の女の子の青春恋愛小説。 …

　俺は泥棒だ。今までも他人を不幸にして甘い汁をすすってきた。 　今回のターゲットは噂では、思い通りに雨を降らせ、その気になれば村をも沈めることができると言われている雨女。その雨…