「おまえ」を含む小説

まわりのおとなはみんな、「ほんとうのじぶん」ってことばがすきだ。 わたしから「ほんとうのじぶん」をうばったくせに、よくそんなことがいえる。 わたしは、「ほんとうのじぶん」のみつ…

目覚めた俺、千葉孝允（30才）は、なぜか女子高生（16才）の身体に意識が乗り移っていた。だが、彼女にはまだ意識が残っており、さらに酷いいじめを受けているらしい。　 　 「だったら…

おまえ本当に俺のカノジョなの？ 著者：落合祐輔 イラスト：ろうか MF文庫Jより好評発売中！！ 特設サイトはコチラ⇒https://mfbunkoj.jp/special-c…

クリスマスにやきとり屋でデートしたい彼女と戸惑う彼氏――と、それをちょっとおかしなテンションで見守るお姉ちゃんのお話。

＊企画参加作品＊ https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054887715504

新米勇者を倒してみたら、なにやらせつない思いをさせられた魔王は、今生の勇者には親切にしようと考えついた。 　転生したばかりの勇者を、貴族の家へ運び、さらにはその家の家令頭となって…

夢月七海さまの自主企画『同題異話・十月号』に参加させて頂きました。 ハロウィン月らしいタイトル、でも遂に今回は、書けない気がしました。 ……ところが、まったく無関係に好きな音楽の…

神がとっくに時代遅れとなった時代。 修道院に同期で入ったふたりの少年がいた。 心底神を信じる優等生、タクミ。 神を信じないお調子者、カイン。 根っから真面目なタクミとひょうき…

「星を掴むんだ」 彼女はそう言って、僕のとなりで天高く腕を伸ばした。 遠く輝く星の明かりを湛えた瞳。この世界に存在する奇蹟という奇蹟をあつめたみたいな、僕の未来を明るく照らす、…

富士見Ｌ文庫「あやかし双子のお医者さん」の登場人物、桜木双子の高校時代。 「僕が高校生のときは、特に何も起きない、平和な日々だったよ」 「うそつけ。おまえはプチブルのご婦人にお…

これは好きな子と同じ高校に行きたい！！と、ただその気持ちだけで逆転合格を狙い勉強をしまくった男子中学生の話。好きな女の子との高校ライフを想像して受験勉強をする毎日。その中で沢山の…

　現代まで続く古い家系の多くは、繁栄に伴い多くの人々を犠牲にしてきた。しかしその見返りとして、一族には必ず「業苦」を負う者が現れる。その者達は人ならぬ外見を持ち、屍肉を喰らう鬼で…

またあいつがやってきた。奴は必ず現れる。何度追い返しても。

天文二一年三月、尾張の豪族織田信秀は四十二年の生涯を終えた。 家督を継いだのは嫡男、信長。 「尾張のうつけ者」との評判通り、葬儀場となった萬松寺へ粗野な格好で遅参した信長は、位牌…

出兵した弟・マウリリオの行方を尋ね、敗戦後の首都を訪れた画家のジャンマリア。彼が見つけたのは、視力と片足をうしない、損なわれてしまった弟だった。 高慢な長男と愛情深い末子、そして…

　万物の形を作り替え、有を有に変換する錬金術師の青年、エリンは、かつて勇者のパーティーに所属していた。しかし、魔王討伐への道が進み、装備が強力になると共に、やがて攻撃に役に立たな…

月猫に六年前書いたやつ。

「竜の爪は愛を知らず」ということわざがある。 時代を経て神から遠ざかった竜人には、人の愛はなく、ただただ肉欲があるだけ。 竜人の血に苦しむ流緒と沙地の国の女王沙羅との愛の行方は…

女の情念は恐ろしい。

　辺境の小さな村に住む少女、レテ。 　ある日、村を訪れたカラヴィンカが彼女に告げる。 　「おまえには『天上の歌声（ベルカント）』があるね。いずれ印を得るだろう」 　一生を自分たち…