「冬 ファンタジー」を含む小説

　ゴールデンウィークが終わった次の日。笠間 祐（かさま ゆう）は学校からの帰り道、真っ黒な『何か』に襲われた。 死を覚悟したその時、間一髪で助けに入ったのは長く美しい白い髪――に…

石畳の冬の街。 少年イエルバレットは、学校にも家にも居場所をなくし、あてもなく街をさまよう。 空き地に捨てられた馬車を見つけた彼は、その中で眠りこけてしまう。 目を覚ました時、周…

【こちらの話は「小説家になろう」にも投稿しています。】 ある日自宅の目と鼻の先で、ほとんど素っ裸で行き倒れている女を拾った、辺境の平騎士、スノウ・スプリング。正体不明の美女ローズ…

夭折の童話作家・灰条色を敬愛する高校生、神住月白と榊陽高。かの作家の未完の遺作が存在するという噂を聞いた二人は、大きな手掛かりを得て夜の旧図書館へ忍び込む。そこでついに『灰の国』…

大嫌いなひとはいる？　苦手なひとは？ 百年に一度選ばれし【七人の英雄】。小さな頃から絵本で知ってる有名なお話。誰もが当たり前に知っているはずなのに、詳しいことは誰も知らな…

　春には桜が咲き乱れ。夏には雲が立ち上り。秋には山が色付き。冬には白い銀世界が広がる。 　そんな四季折々の美しさを持つ極東の島国・季和（ときわ）。 　 　しかし、国の安寧を祈る桜…

あらすじ 【都築散太（つづき・さんた）は、本物のサンタクロースだった。 毎年クリスマスイブの夜から早朝にかけて、恋愛にときめき惑う人々の願いを叶え、奇跡を起こす……のが仕事。 と…

　世界に存在するはずのない、赤い髪と赤い目を持った旅人・リズ。 　普通ならば魔法使いが連れているはずの、茶髪に青色硝子の目の小さな魔導人形・タルト。 　そんなただでさえ目立つ旅…

妖精は、大人には見えない。 男の子が初めて出逢った友達は、妖精だった。 春も、夏も、秋も、冬も、ずっと一緒だった二人。 だが、季節が巡るにつれて。 少年は成長して、大人になる。 …

針葉樹の森に閉ざされた里で、少女ソフィーは両親と共に暮らしている。里の外れには神の業を操るという人形師が住んでいる。ソフィーは手紙を届けるために人形師ルーの家を度々訪ねる。人形師…

そこは、大樹を中心に、四つの国がある世界。 一本の枝には、夏。涼風渦巻く土地ながら、気温は常に三十度を超える。独特の文化があり、人々は自然に根を張って暮らしている。 一本の枝…

　「はじめまして」そう微笑んだ女は、『人』ではなかった。 これは『人外』と呼ばれる男と、名のない『神』の、恋のお話。 　 「ただひたすらに、貴方を思う──」

12月23日。あたしは人助けをして、トラックに跳ねられた。 目を覚ますと〝12月1日〟……そこで、粉雪の夜、傘を差しのべてくれた少年・セツと、再会をする。 「ユキちゃんは、すご…

とある山に、一匹のオオカミが棲んでいた。 ある日オオカミは、山で泣いていたこどもを家まで帰してやる。 それからというもの、度々こどもの家に食べものを運ぶようになるのだが…。 孤…

転校先の学校に馴染めなかった【僕】には、当時友だちがいなかった。 「友だちなんていなくったって…」 ユキとはじめて出会ったのは、そんなことを考えはじめていた、冬の終わりの日だった。

　幼稚園児の晃と中学生の里央は年の差きょうだい。クリスマスイブの夜、純真な二人にささやかな奇跡が起こる。