「いえ純文学です」を含む小説

家族に先立たれた野瀬は、自分の命の短さを意識し始めていた。日常の些細なことに凶兆を感じてしまうくらいに、精神はまいっている。そんな野瀬に、決定的ともいえる「出来事」が訪れる。

しがない物書きの「私」と「鳩」の友情、ではないような気がする。

出版社に新卒入社した藤原は、仕事が出来る一匹狼の上司 猿賀とタッグを組んで刑務所に服役している犯罪者の取材をすることになる。 犯罪者はなぜ犯罪を犯したのか、彼らのような加害者は蝿…

『赤いフェラアリが山手線上を周回し始めたのは九月の末だった……』。思い出のための物語。

とても短い掌編を練習用に書きました。お読みいただければ幸いです。

「なんて生臭い…。貴方、知ってる？　生と死の狭間にあるものは、最も醜いのよ」 厭世的な男 海に憑りつかれた女 海は、全てを呑み込んで、そこに在る…

横浜開港祭の夜─女子大生の"私"は、上京した寂しさをかかえていた。花火に背を向けた時、歩道橋から降りようとしている青年に出会う。彼の言う"記憶の亡霊"とは？

中学3年生の智章。 ある日ショッピングモールの本屋である男から声をかけられるが。

Fin. 終わりを告げる文字。 続きはいらない。 ここで終わってくれ。

何をするにも頑張れない平凡な女の子、佐藤陽菜子。唯一他の人と違うのは、友達に天使がいることだった。そして今、彼女は「人でない」ことがバレて研究機関に監禁されている。囚われの天使と…

歌姫に感化されて彼女が絶望入りの缶詰を買った。

地方の短大に自宅から通っている里莉が勉強をがんばりながら、ふとした瞬間に心がときめいたり、性格に悩んだり、戸惑いながらも、悲しみを乗り越え、前向きに生きていこうとする姿を描いてみ…

わたしは「カクヨムはライトノベルを投稿するところ」だって勘違いしていたのですが、みなさんの作品を拝見するなかで、けっこうどっぷり文芸に浸かってる方もいらっしゃるんだなあ、なんて思…

東京で音楽教師をしていた葉子は実家へと帰ってきた。そこで起きたこととは？

20年以上前に書いた小説で、レズビアンをテーマとしています。実際は本編があり、外伝として執筆したものなのですが、本編は削除してしまいました。今ならこのような多様性の表現も表現一般…

BARミルキィウェイを営むユーリィ・ヘンゼルは故郷を離れた友人知己を思っては、変わらない自身の日常を憂う毎日。そこへ、古い友人が隣国シークレストから舞い戻り姿を現した。 「会って…

Twitterに上げている散文詩を加筆修正してまとめました。140字前後の作品群です。どこから読んでもお楽しみいただけますので、ぜひ気になったタイトルからご覧ください。 ※基本…

第一回概念徒競走大会は◯月◯日晴天の中で行われた。 対戦内容は時間であり、未来、現在、過去の三者が名を連ねた。 レースは白熱した展開となり、実況の客観と解説の主観の掛け合いも冴え…

10月。上村祥吾の所属する広報課に、下田絵里が異動してきた。 ある日、何の因果か上村は彼女の別の性格を垣間見ることになる。

知り合いから譲り受けた風景画を見たとき、そこに描かれているものとは無関係であるはずの、「カコン」という音が耳に入ってきた。その「カコン」という響きは、一体、どこから聞こえてくるの…