「口」を含む小説

柏木さんは肩に届かないくらいまで黒髪を伸ばした女の子だ。ぼくと同じ小学校4年生。基本的に無表情で、時折見せるむっと突き出す口のせいで怒っているように見えるため、近づきがたくもある…

ある冬の夕暮れ時、小腹を満たそうとマ○ドに入った"俺"の耳に入ってきたのは隣の席のJK二人組の話し声。「差別」という言葉に思わず聞き耳を立てるが、「口裂け女」とかが飛び出してJK…

駿汰（しゅんた）と未央（みお）は幼馴染。駿汰は、未央への想いを自覚してから積極的にアピールをするが、未央は振り向いてくれない。告白も、未央と口がきけなくなるのが怖くてできない。そ…

　斉木夢乃（さいき　ゆめの）は、スクールライフを謳歌しているごくごく普通の高二の女の子。でも、ちょっとだけ他の子とは違うんです。夢乃には、誰かが直近に見た夢の中身を引っ張り出す『…

季節外れの夕立。新宿三丁目のコーヒーショップの軒下で雨宿りする一平の元に、ルームシェアのボス、タカが駆け込んで来る。波のように押し寄せては引き返す雨音の中、二人の出会いの記憶が蘇…

　ラノベ作家を目指す高校二年生、米倉 透（とおる）には成績優秀スポーツ万能クールでちょっぴり口が厳しい幼馴染、 浅倉 凛（りん）がいる。 　俺は凛に絶賛片思い中だが幼馴染という…

主人公の早乙女 薫(さおとめ かおる)には姉と妹がいる。姉の灯(あかり)はカリスマ男装コスプレイヤーとして活動しており、中性的な顔つき、体型の薫をしょっちゅう女装させてはイケメン…

亡き家族を想いながら、何気ない談話の風景。 公募【あなたが大切に想う「家族時間」】応募作品。

昔々のそのまた昔。 とある惑星“千世”に、天使、悪魔、人間という生命体が棲んでいた。 天使と悪魔は、長い戦いを繰り広げ、それは現在にも続いている。 現在。 天使の血を引く“天宙…

三題噺

ルームシェアをする５人のボス、タカが新宿二丁目で営むゲイバー「ちむどんどん」の周年パーティーの夜。タカの旧友も訪れ、お祭りのように楽しい時間は過ぎて行くが･･･旧友の口から漏れた…

　いつからそこにあったのか。公園近くの古びた駄菓子屋を見つけたあなた。 「これね、何でも願いゴトが一つだけ叶うキャンディなんだよ」 　そういって男の子は七色の飴をあなたに差し…

都内の大学四年生の大瀬戸愛美（おおせと まなみ）が大学生活の挫折から全てに自信を無くしていた。特に中国語に苦手意識を持ちながら勉強していた自分を変えるため、たまたま見かけた台湾の…

言葉を連ねて、リズムが生まれて、メロディが浮かび上がるのか 或いは、その逆であるのか ただただ、僕は連ねたくて仕方がなくて、言葉を口に出せばそれがリズムになり、メロディになるのだ…

巨人と鯨ちゃんの日常

　かの世界に「日汎」と言う王国が《《あった》》。 　ん……なぜ「《《あった》》」って過去形かって？ 　だって、その国はもう無いんだもの。 　まぁまぁ遠い昔に、大陸からの侵攻…

突然の別れに、国民全員が泣いたあの日。 彼の口からただ一言、「だいじょうぶだぁ」の言葉が聞きたかった。 もう一度。 もう一度だけ。 彼らの姿が見たかった。 というわけで、志村け…

友利みちか 40歳 仕事に忙しい夫と6歳の娘との日々を送っていた。 ある春の日 娘の小学校受験塾の担当講師 百瀬と出会う。 百瀬 優弥 29歳 自分本位な年下の彼女との…

リルケ・シュターナーという男は狂人だ。意味不明な言葉を口にし、会話もままらず、何よりも共に住んでいるカナリアという少女を空気扱いし、完全に無視している。 イタリア政府の管轄下にあ…