「記憶だより」を含む小説

　デビュタントを一年後に控えた王太子の婚約者であるフィーネは、自分の立場を疑ったことなど今まで一度もなかった。王太子であるハンスとの仲が良好でなくとも、王妃になるその日の為に研鑽…

　所用で訪れた帝国首都の高級娼館で、自分を客と勘違いしたのか言い寄ってきた娼婦を振り払おうとしたアベル・ミシリエは、その娼婦の顔を見て思わず息を呑む。 　その娼婦の顔に、あまりに…

私の記憶は2分しかもちません。 手術に大金が必要。 これから犯罪に手を染めます！！ 人は400文字を1分から1分半ほどで読めるそうです。 ※この物語はあなたの記憶がある間、2分…

「はじめまして、大親友」 そう言って病室に入ってきたのは、見たこともない男性だった。 男性と私の関係は、いったい？ 記憶を失い続ける苦しみと、忘れ去られてしまう苦しみ。 二人は…

5歳の誕生日に前世の記憶を取り戻したクレイ。その時クレイの目の前に現れたステータスボードには10歳にならないと発現しないスキルが表示されていた。「え？箱庭ゲートキーパーって？」な…

お題『スタート』 昨日までの記憶は、リセットされ、毎朝、リスタートする私。 そんな私を優しく見守る彼。 そんな彼に、また、恋をする。 優しい彼の思惑は？ そんな彼女の想いは、報わ…

卒業パーティーの数日後に控えたある日、急な高熱に魘された私アリア・キャンベルは前世を思い出す。 今いるこの世界が、乙女ゲー『チューリップ国の聖女様』の世界であり、自分がその乙女…

男は、最愛の妻を看取った際に大きな後悔を抱えていた。死にまつわる強い記憶が隙になったのだろう。そこにつけこみ自らの領域へ引きずり込もうとする異形が──口端を吊り上げた。

現世で自死に追い込まれた彼は、異世界の王子へと転生を果たす。 しかし転生先の王子も、半ば自暴自棄な生活を送る偏屈少年。 ならば一念発起して真人間に――？ 冗談じゃない。前世で散…

昔々の物語。雷を恐れる俺に、兄は「あれは湖の龍が、天に昇るために呼んだのだ」と言う。兄弟杯オータムハンデキャップ参加作品。 ◎（作品タイトル）汀に遺せしもの ○（登場人物名）…

　侯爵令嬢、アルシャ・ソルテラは、言葉が話せない。それは前世の記憶を持つことにより、言語をうまく習得できなかったからである。 　会話が上手くできないことを理由に第二王子との婚約を…

私が旅行中に体験した忘れられない体験や感情をダラダラと記録していきます。 なんかもっと、きれいな風景とか、おいしい食べ物とか、感動的な出来事があったような気もするのに、記憶に残っ…

時空に迷い込んだ十人、運命の交差を決める神秘なゲーム。夢の中を彷徨い、謎を解き明かし、沈んだ記憶を呼び覚ます。サスペンスと運命の輪が絶え間なく交わる。

藤嶋 悠真(34)はSランク探索者として数々の偉業を成し遂げたが、引くほどモテなかった。 そんなある日、世界最難関のダンジョンをクリアするという大偉業を達成。 帰ろうとしたその瞬…

記憶の底 繰り返す波 涙と愛の群青 ひらひら 散り始める さよなら 物語よ

魔王ゼオルト・グランは疲れていた。 魔族と人類の戦争が始まって四百年。 もはや戦争は形骸化し、魔族も人も小競り合いしか起こさない。 しかし、歴代魔王の力と記憶を受け継いだゼオ…

◆頭からたけのこが生えている記憶喪失の「僕」と、誰もいない学校で暮らす少女。 〈もうどうしようもなく壊れてしまった〉世界で、不誠実で不謹慎な二人はどこへ向かうのだろう── 価値の…

「母のようにはなりません。私はあなたとともに生活するのを選びました。 　いつもあなたとともにいます。いいでしょう？」 「朝から晩まで二十四時間、私の傍にいるんですか？飽きませんか…

　魔法が存在し、人型兵器ＭＡＧ-マギ-が戦場を彩る世界。 　人類と魔人族の戦争が終結して十数年後、勇者歴１７年。 　世界は三つの陣営に分かれ、争いが終わることはなかった。 　…

富田縁は今年の『嫁入り行列』の花嫁に選ばれた。 五歳の頃に経験しているから二回目。 しかも三十六歳で、男で、バツイチ。 祭りの花嫁っていうのは処女性が大事だとかいわないか？ しか…