「幽霊」を含む小説

唯川夏目の魂は、傷ついて疲れきっている。人気が頂点に達したときに、深く魂が傷ついたの。深く深く…。娘のあなたには必死にかくしていたの。 「過去」に傷ついて力をなくした魂は、もう「…

男は有名な霊媒師だった。 しかし、仕事上のトラブルにより恨みを買ってしまい、不運にも殺されてしまった。 次に目を覚ますと、なんの因果か異世界に転生し、リオンとして生きるようにな…

恋人に裏切られ理不尽に殺された主人公、相手が死ぬまで憑りつくことに

　もとはとある「うちに◯◯がいます」というお題の短編コンテスト用に書いたもの。 　久々に心霊系の本格ホラーです。 　でも、実験的なちょっと変化球。あまり怖くはないかもしれない………

昼下がり、その声は突然響いた。

　そこにあるはずのない桜の木が見える。 　学校の裏山に一本の桜の花が咲いている。 　巨大な幹に大きな枝を広げて、お伽噺の中の桜のような神々しさだ。 　しかし、僕以外には桜の…

静かな時の流れは美しい。私は、幽霊のように見えたその人に会ってはじめて静謐を知った。 その人の死は、呪いか愛か。 同居する老女は、何も語らず身を隠した。 慙愧の念を抱えながら。…

全てに関して何も思わない少年が幽霊を通して『思い』を理解するお話

小学校の教室で、今日もわたしは一人ぼっち。誰かに声をかける事も無ければ、掛けられる事もない。 思えば「はじめまして」ってあいさつをした時がみんなとの距離が一番近くて、それからだん…

俺はしがないタクシー運転手。今45歳。 雪のしんしんと降る真冬日に、 長野県の塩尻峠の街道沿いで綺麗な黒髪ロングヘアを携えた赤い毛糸の帽子を目深に被った色白の女が乗り込んできた…

友人達と共に主人公板見霊太は、地元で有名な心霊スポットに遊びに来ていた。寂れた廃村、薄らと漂う霧、奥に進むに連れ、突如霧が濃くなり、板見は、友人達とはぐれてしまうのだった。はぐれ…

商店街の片隅にある小さな画廊。 その画廊の絵の中には、黒猫が住んでいる。 名を『ヨキ』、猫又である。 そして、画廊のオーナーは円山芙蓉（まるやまふよう）。 祖父、鴎外から画廊を譲…

ホラー小説となります。最初の数話からグロ描写ありです。 主人公は塾の帰り道、仕方なく黒猫を殺してしまう。 それがトリガーとなったのか、様々な幽霊と遭遇する事となる。 木箱に住む…

死んだら何も伝えられないということを忘れてしまった玲奈。 好きな気持ちを伝えるために選んだ手段は、飛び降りて死ぬことだった。 この作品は『アルファポリス』『小説家になろう』にも…

一昨年(2019年)のコミティアで出した怪談本の中の一作。 当時はまだそこまで本腰を入れておらず、惰性でだらだらと書いていた。この作品も、今読むとかなり下手な部分が目につき、ちょ…

俺、私立探偵の乾宗十郎は、自分の目で見たものしか信じない。 従って幽霊などの類はこの世に存在しないと硬く信じている。 しかしそんな俺の信念がぐらつくような出会いが起こったのだ。そ…

利根大良は不可思議追求部（FT部）に入っていた。胡散臭い部なため今まで出会ったのは人為的なイタズラや冷やかしばかり。 しかし、ある日来た相談によって、そんな平和でのほほんとした日…

　電線渡りの幽霊。 　日本各地で噂になっている、妙な噂。 　電柱から電柱へ、電線を渡って歩く少女がいるらしい。 　幽霊みたいな白装束というわけでもなく、黒のライダースジャケ…