「今となっては」を含む小説

　十七の、夏至が過ぎてからしばらく経った頃だった。 　まだ坊主頭だった私にとって、あれは一つの夢に過ぎなかった。 　夢の中でも、とりわけ悪夢に分類されるものだ。もしあれが悪夢でな…

詩は、大抵の場合、書いたそばから私の手元を離れていく。 どうしてこんな言葉を書けたのか、今となってはもうわからない。 それでも、誰かに読まれたいと望んでいるのは確かなので。 壜…

むかしサークルの合同誌に掲載していた短編の中からわりと大丈夫そうなやつを掲載。 若さってすごい。 それぞれなにがしかのコンセプトがあったはずなんだけど、メモに残っていないので本文…

部屋で焚火をすることは由緒正しい伝統には違いないが、今となっては生活上の規則に反する野蛮な行為である。もちろん、部屋で焚書坑儒を行うなど言語道断だし、そもそも儒学者を調達するのが…

「おっさんの一軒家から私物を盗み出す」 女子高生による恐怖のお小遣い稼ぎゲームに参加した主人公。 おっさんの目を盗んで私物を回収することができるのか！？ あと、とにかくキモい…

今となっては何がきっかけでこんな話を書いたのかすら思い出せません（笑）。それくらい古い話です。匂いフェチだけどそれを隠す女の子ってかわいいよね、という話です。…………かわいいよね？

怪人と呼ばれる存在が日本に出現してから10年の月日が流れ、当時は都市伝説に過ぎなかったそれらも今となっては「社会問題」と化していた。 突如、街中に現れる「怪人」。 拉致され、改…

　今となっては昔のことですが、竹取の翁というお爺さんがいました。お爺さんは野山に入っては竹をとり、色々な品を作ることを仕事としていました。

今となっては昔の話―― この世に生を享けたとある英雄は、しかしその生の価値を見出されておらず、またこの世に降臨した悪玉も、まだその悪性で人々を苦しめてはいなかった。 そもそも、そ…

関係があるのか、無いのか。 何故今になって出てきたのか。 わからないということが、いちばんこわい。

子供の頃に体験した不思議な話が今になって段々と近づいて来ているのに気付きました。

「希望だそうだ、尊厳を取り戻す為の。 　――――存在意義なんて、所詮はその程度のものだよ」 　世界が一度終ってから一体どれだけの月日が経ったのか、もう誰も覚えていない。 　と…

今となっては日本唯一となった古書店街、坂許町。 ヒトと妖モノたちが住むこの町で起こる数々の怪奇。 世の中の一切を記録する者“平坂出雲”と妖刀を繰る少女“咲夜”は、怪奇の原因を突き…

自分の人生を振り返ってみようと思う時、どのように振り返り、どのように書き残すか。 いろいろと考えてはいいたが、なかなか思いつかなかった。 ある日、電車を乗り換えるときに、すること…

今となっては昔のこと、人と化生――怪異の交わりがまだ緊密だった時代の話。 とある貧乏役人である青年の許へ、ある怪異の調査の依頼が舞い込んでくる。報酬につられて依頼を引き受けた青年…

ジュブナイル小説家を目指して書いた頃の作品です。 登場人物の出典は、小学生の頃に創作したオリキャラから。 ひとことで言えば、いろいろガバガバの失敗作。 何故こんな作品を。何故今に…

　同人誌〈星群〉54号（1984年5月発行）に掲載。 　いやもう、この頃はずいぶん恥ずかしいもん書いてたなと（笑）。何このポエム。 　タイトルからお分かりの方も多いでしょうが…

昔に書いて、今になってちょっと修正した短編です。 当時、書いてて恥ずかしい思いをして、修正してた今も恥ずかしい思いをした、そんな二人の話をご賞味ください。

夜のベランダに出て、タバコを吹かす様子から、その人物の心情を慮ったものでしたが、今となっては、はてさて。 （他サイト「小説家になろう」にも掲載中です）

ぼくが今生きている“現在”から数百年前――この世界から大人が姿を消した。 原因は分からない。また、今となっては知る由もない。 そんな世界で……十歳になったぼくは、瓦礫の中で…