犬の夢想は世界を救い、家庭を築く
とおす
第1話 ぺろぺろ犬、モチ助誕生
その日はとても暑く、太陽の光が人々の肌をじわじわと焦がしていく。
「ねえ、パパまだ産まれないの?」
透き通った声が父親の頬を緩ませ、笑顔を返す。
「あ、今うごいたよ」
母親犬はアメリカン・スタッフォードシャー・テリア。
茶色と白のたくましい身体が次に生まれる子を示唆するとは限らない。
だが、きっと可愛らしい犬が生まれてくるであろうと、令嬢は期待を眼に秘め今か今かと、待ち遠しい時間を過ごす。
「クーン、クーン(来るわ、来るのよ私のベビーが!)」
その瞬間は、のっそりと訪れる。
陣痛が始まり、破水が起こると、産道は潤滑になり胎仔の娩出が助けられ、その様子を見ている内に、二次破水が発生、そのまま娩出される。
娩出された時点で母犬が胎膜を破り、臍帯を噛み切って胎仔をペロペロしている。
全て娩出し終わるまでに、40分が経過し、その姿が露になった。
「クーン(かわいい坊やよ)」
母親が愛子を愛でて、ペロペロしまくる。
こうしてペロペロ犬、後の英雄モチ助が誕生するのであった。
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