第2話 今日もペロペロ
その時は来た。
令嬢のベタベタ遊戯の時間だ。
俺は、そのタイミングで触られたくない部位を身を捻り躱すと、
令嬢の手の進行を見切り、その身を捧げたように仰向けになる。
べちゃりべちゃり。さわりさわり。のオンパレード。
「くーん(あー気持ち悪いなあっもう!)」
令嬢の性格は知り尽くしている。
俺に構ってもらえないと感じさせてしまうと、
令嬢は拗ねたように物を投げてくるのだ。
「くーんう(やれやれ・・・)」
令嬢は30分、俺を構うといつもの骨を置いて、その場を去っていった。
その骨はなんでもオークというモンスターの骨らしく、
肉同様、良い出汁が取れるほど美味い。
「ハムハムハムハム!ガジガジッ(これは大好きだ!!)」
その時であった、体内の何かが熱くなる。
「ワン?!(なんだっ?!熱いぞ!!)」
『ペロペロが一定基準値を超えました。スキル【毛立て】を習得しました』
モチ助の脳内アナウンスが響き渡る。
「クーン?(毛立て?)」
モチ助が毛立てとイメージした瞬間。スキルは発動する。
毛が逆立ち、針みたいに地面を突き刺したのである。
針が地面に刺さった状態になると、モチ助の身体は5cm宙に浮いた状態になる。
「!わん!(なんじゃこりゃーーー!!!!!)」
--
次回に続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます