「鱗」を含む小説

　「人外病」――それは人の体をヒト以外のモノに変質させる奇病。 　その「爬虫類型」に冒された豊依清花の肌は鱗に覆われていた。 　周囲の奇異の視線に晒され、心を閉ざし、引き籠ってい…

海の向うの新大陸の開拓に全世界が夢中になっていた頃、 新大陸での競争に出遅れた北の国ノスアルク王国である島が発見された。 そこは、おとぎ話の生き物だったドラゴンや魔法の力が実在す…

　人間を滅ぼす災厄の邪竜と、人間を救う守護者たる聖竜が対立し、戦い続けている世界。 　──両親が殺され引き取られた先、義両親と住む村で虐待と排斥を受けて過ごした少女がいた。 　…

「どこやねんここはー！！」 　社会科教師、森本半蔵（４２） 　なんか忍者っぽい名前だが、別に忍術は使えない。 　彼の使えるのは───中型免許（８ｔ限定）くらいなものである。 …

　　　あの日の夢を、思い出せ。 　神さまの加護で能力を得て、夢を追う者たち。それが冒険者。 　冒険者が活発な神都・レノワールに住む物静かな少年、シオンは臨時でギルドの医務室を任…

少年イオの最愛の姉は、突然王都へ旅立ってしまった。まだ幼く、姉を追いかける事も出来ない無力感に苛まれながら時を過ごしていた。七年の月日が流れた夏の日、国中で開かれる催し『降龍祭』…

新興都市にして犯罪都市「アルバスシティ」に生きる青年アーサー。ある日突然彼の身体に起きた異変により、彼はどんなものも通じない硬さの鱗を纏う力を手に入れる。 アーサーは雇用者にして…

生まれつき身体が不自由で病弱だったごくごく普通の女の子。 二十歳の若さで死んでしまう。 生まれ変わりがあるのなら、丈夫で頑丈でパワフルな身体になりたいなー。 そう思ったには思った…

自然環境の変化により空には巨大な人工大気層が造られ、空は疑似映像となり、本物の空を見なくなって久しい時代。 世界は電脳技術が徐々に浸透し、電脳と現実が徐々に曖昧になり始め、日本京…

そこは人魚を海神として信仰する小さな島。 足を踏み入れてはいけないとされる「聖域」に知らず入り込んでしまった少年がそこで出逢ったのは、美しい海色のドレスのような鱗を持つ人魚だった…

最強にして最後の竜殺し、竜見さゆり（40）。 史上最凶にして唯一の金鱗竜「輝銀竜（プラチナ・ドラゴン）」、全ての竜の母なる巨竜「紫菫竜（ヴァイオレット・ドラゴン）」と戦うことを運…

一人暮らしを始めてから一年。 何気なく日々を過ごしていた私の前に、彼は現れた。 罅割れた蒼い鱗。目を引く赤い爪。 異様な姿の、けれど存在感を持たない彼は、私に問う。 「ぼくの…

十一月。 七日と八日の境目の時。 「怪盗メロディー」と名乗った人物が、佐久間美鈴の所有する『白い園』からとある宝石を盗みだした。 「麒麟の鱗」と呼ばれるその宝石は、乙木野町を守る…

緩やかに滅びへと向かう古の民――竜人族。 闇色の鱗を持つ青年ゼノは、親友イシュナードの消息を追う旅の途中、人間の親子に助けられる。だが、その出会いは予想だにしなかった悲劇を生んだ…

星々を巡る賞金稼ぎの物語。 人間ドラマあり、アクションあり、オカルトありの何でもありのハードボイルドSF活劇。 魔剣使いの後の話になるスピンオフ、光鱗のソルヴァインもよろしく。…

　いつどのようなきっかけで『それ』が誕生し、人類の歴史を脅かし始めたのかは定かではない。 『それ』は時に、鉄をも貫く鋭利な牙と爪を持ち、 『それ』は時に、爆撃すら物ともしない強固…

【あらすじ】 　チートを与えられ異世界転生しちゃったものの、とにかく日本に帰らなければならない理由のあるメンズが、帰還を求めて七転八倒しながら、それでもやっぱり俺TUEEEするお…

Twitter #輝く竜の鱗の物語 より。 美しく強く賢く優しい竜と乞食の子供のお話

　小森雨太‏（https://twitter.com/comori_uta）様の課題『#輝く竜の鱗の物語』を基に短編を書かせて頂きました。 >【お腹を空かせた人間の子供を見かね…

池の底はまったくの静寂だった。 水面から届く陽の光も、鱗を煌めかせながら泳ぐ魚も、彼の心を動かしはしなかった。 そこにあるのは、永遠の静謐──の、はずだった。 その日、少女が降っ…