「動かない」を含む小説

　〜ドルアド帝国・エドワーズ辺境伯領〜 　僕はリオ・エドワーズ。辺境伯家の三男坊。 　この世界では、１３歳になると１人１個の固有スキルを神より授かるのである。 「リオ様。成…

とあるガラスケースの前でピタッと動かなくなってしまった主人公。 どうなら色々考えているようで……

「はぁ？　もう一度言ってみろ、このクソガキがぁ！！」 「だから、うるさいって言ってるだろ。僕はお前みたいに頭が悪い奴と話したくないんだよ」 「てめぇ……、ぶっ殺す！」 　僕…

機械部品製造工場で働く田中大吉は、左手の小指が動かなくなる。それは大吉の仲間の二人にも起こる。時と共に、麻痺は広がり、大吉は恐怖から眠れない夜を過ごしていると、鏡に映る自分の顔が…

　幸運は、すべてのものに舞い降りるわけではない。 　不幸は、すべてのものに降りかかるわけではない。 　同時に……。 　幸運は待っていては訪れない。 　しかし、不幸は勝手にやっ…

ヴィクター・フランケンシュタイン博士によって誕生させられた『怪物』。 彼はぼんやりした意識の中で、継ぎ接ぎされた身体の部位たちの悲鳴を聞いた。 自分の意思では思うように動かなく…

不登校の少女のもとを訪れたのは、知りたがりの少年だった。 言葉足らずで不器用な二人。 未完成な少年少女は、一体何に成れるのか。

僕は、今、ベッドの中。残された時間を感謝に捧げたい。 ALS（筋萎縮性側索硬化症）患者である僕の筋肉は徐々に言うことをきかなくなってきた。 けど、まだ動くから、最後に伝えます。

奇病にかかり、わたしは寝たきりの生活を余儀なくされていた。 自由に身体が動かせなくなって恐怖で絶望するわたしの唯一の救いは大好きな彼氏だけだった。 しかし、そんな姿を彼に見られる…

古い屋敷の倉庫に三十年、忘れ去られたオレンジ色の割とでかいミミズクのぬいぐるみ。 それが今の僕だ。気が付いたらこの体になっていた。元は普通の人間である。 今の体は、五感は機能して…

俺は答えようとしたが、うまく口が動かない。 「二つ」と言いたいのに、「ふらつ」と発音してしまう。

飲み会に参加した元子が周作の家の玄関で寝ている。 同じ県内に実家はあるが、いい歳をして親に生活をとやかく言われたくないと借りたワンルーム。 親同士が中学からの同級生で昔からの…

何気なく言われた一言が、深く心を抉るときがある。 モヤモヤとした気持ちを晴らしたくて歩いていると、街灯の下でひらがなたちが戦っている光景を目撃する。 それは、最も人の心を動かせた…

金色の希望に絶望の黒をぐちゃぐちゃ混ぜれば、ペールイエローになりそうだ―― 希望に満ちた大学生活を、難病が破壊した。 「一生治らないけど諦めないで」と親指を立てた主治医の笑顔と…

ぬいぐるみの意識が覚醒した。 聞こえてきた内容は以下のような点だった。 「ぬいぐるみの綿がブツだ。 　新種のもので綿をあぶって使う。 　弱点は二つ。 　一つは、匂い。 　二つは…

母親に虐待されているかわいそうな女の子がいました。彼女は一体のぬいぐるみを大事にしていました。ある日、そのぬいぐるみがしゃべりだしたのでびっくり。ぬいぐるみは少女のことをかわいそ…

今やぬいぐるみは動き、ペットと同義になっている。 そんな中、可愛がっていたスフィーが動かなくなった。 修理はできないという。

コンプレックスとは、心に抑え込みたい過去のトラウマと感情が複雑に絡み合ったものと言われている。 コンプレックスは体に悪影響を及ぼすが、克服するのは容易ではない。 例えば 初めて…

どこかにある謎の店。 ほとんど動かない謎の店主。 私の目当ては、その店の本棚。 だから私にとって、その店は本屋なのだ。