石灰沈着性腱板炎(せっかいちんちゃくせいけんばんえん)

鏡りへい

石灰沈着性腱板炎(せっかいちんちゃくせいけんばんえん)

先日、近況ノートに書いた腕の痛みについてのまとめと後日談です。


職場で話したら、四〇代以上の女性にはよくあるらしいとわかったので、ここに書いておくことにしました。何かの参考になりましたら幸いです。


・部位

左肩の関節でした。最初は肩だとは思わず、二の腕の骨の辺りが痛いように感じました。


・始まり

突然でした。今考えれば、そう言えば数ヶ月から左肩の動きが悪かったのですが、気にしていませんでした。

痛みに気づいたのは、寝ようとして布団に入ったときです。仰向けでも横向きでも左腕が痛い。その少し前にお風呂に入って頭を洗ったときには何ともなかったのにです。

最初はぶつけた痛みか筋肉痛だろうと思いました。


・悪化

翌日、朝から腕は痛かったものの、まだ普通に生活できていたので普通に出勤しました。でも時間を追うごとに痛みが強くなり、ほとんど腕を動かすことができなくなりました。その晩は寝るときの痛みがさらに強くなり、明らかな異常だとわかりました。翌朝は起きた瞬間から「病院に行かないと!」と緊急性を感じる痛みになっていました。


・整形外科へ

市内にある整形外科に初めて行きました。レントゲンを撮り、「肩の関節にカルシウムが沈着して炎症を起こしています」と言われ、飲み薬の痛み止めと炎症を抑える湿布を処方されました。

「三週間くらいで治る」「温めると良い」「痛いときは動かさないほうが良い」と言われましたが、効果のある治療はされませんでした。三週間この状態だったら、まともに生活できないなと思いました。


・何が不便か

左肩の関節を動かすと痛い、つまり左腕をほとんど動かせないんです。なんかもう、生活のすべてが大変でした。

着替え、頭を洗う、頭を乾かす、身体を洗う、身体を拭く、洗面台で手や顔を洗う、上着を着たり脱いだりする、車の運転等々。

個人的に一番困ったのが、髪を結べないことです。仕事のときに髪をしばらないといけないのに、しばれない。手入れもできないので、ぼさぼさの状態で垂らしていました。

痛みを一番感じるのは、寝るときと起きるときかもしれません。起きている間はまだ肩を動かさなければ良いだけですが、寝たり起きたりはどうしても肩が不安定な状態になるので。寝るときは、肩の下に毛布なりバスタオルなりを挟んで、肩の高さを安定させると良いです。


・二軒目の整形外科

仕事は休もうか迷ったものの、出勤しました。結果として周りの人がフォローしてくれたので、どうにかなりました。

おかげでいろんな話を聞くこともできました。同じ症状を経験している人が三人見つかったのと、職場の人が多く通っているという、とある整形外科を勧められたのです。

そこだと、注射や吸引で原因を取り除いてくれるので治りが早いのだとか。

翌日、半休をもらって、早速行ってみることにしました。これが今日のことです。


・レッツ! 注射

やはりレントゲンを撮り「石灰沈着性腱板炎」と言われました。前回の病院と違い、エコーで患部を撮しながらの診察です。


「ここが新しいから、ここが原因ですね」と言いながら、医師が私の肩をピンポイントでぐりぐりしました。


私「…………」


痛いんだろうなと思ったらそうでもなかったので、反応に困りました。でも確かに何か、塊がある感じがする。そういえば痛いかも……。


二カ所押されたものの同じで、医師も「痛くないみたいですね」と困惑した様子。


あれ、私、痛みに鈍い?


私の症状は軽いようで、ステロイドの注射で散らす方法を提案されました。もっと「どろどろしていると」吸引するのだそうです。


その注射がどれくらい痛いのかの説明はありません。「注射してみる?」くらいのカジュアルな感じです。

注射が嫌なら痛み止めで……と言われそうな雰囲気でした。

それじゃここまで来た意味がない。

前日、人から聞いてその注射をしてみたかった私は、食い気味にOKしました。


エコーで撮しながら、原因の部分に直接注射をするのです。


……痛そう……。


すぐに支度は整い、さくっと二カ所に注射されました。それがはっきりわかる程度には痛かったです。


でもこんなものか、大したことないなと思っていたら、終わってから「具合悪くないですか?」と聞かれました。

なんでも「痛すぎて具合悪くなる人もいる」そうで。

そんなに?


それから「三週間くらいで違和感もなくなります。安静にしててください」と言われました。

あれ、結局、三週間っていうのは変わらないんだ。すぐ治ると思ったのに……。

やって良かったのか、やらなくても良かったのか、今の時点ではわかりません。

ちなみに診察料は注射込みで二四〇〇円ほどでした。

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